【彦野利勝の目】「あそこがポイントだった」7回、中日・福永の勝利をたぐり寄せた『隠し味』指摘
【彦野利勝の目】◇30日 中日3―0DeNA(バンテリンドームナゴヤ) 均衡が破れた7回。本紙評論家の彦野利勝さんが「あそこがポイントだった」と指摘したのは、2死二塁から三遊間を破った福永の「つなぎ」だった。 「代打の大島が凡打して、福永には代打もあるんじゃないかと思った」と彦野さんは言う。そこまでの3打席が「力んでタイミングが合っていなかった」からだ。 「チャンスで大切なのは冷静に自分の打撃ができるか。福永は低めの球を打つのはうまい。凡退が続けば消極的になってしまう打者もいるが、しっかり振り抜けた」 2ボールから徳山の低めへの148キロを待つのではなく打ち返した。DeNAの外野が前進シフトだったため適時打とはならなかったが、一、三塁とチャンス拡大。さらに、田中の1球目に二盗を決めたのも「あれが効いたよね」とうなずいた。 「1点だけじゃわからないところ。打った田中はもちろん見事だけど、2点取れたのは大きかった」 8回の松山、9回のマルティネスと続くリリーフ陣は強力だが、リードが広がれば精神的には楽になる。打って走っての福永が勝利の隠し味。彦野さんが勝利をたぐり寄せたと見た活躍だった。
中日スポーツ