【医師が教える】老けて見える人、見えない人の「食習慣」の差
老化を防いで元気に長生きをしたいというのは誰もが願うことでしょう。とはいえ、年齢を重ねるにつれて、見た目も体の中も衰えを感じるようになるものです。いつまでも若々しさを保つためには、どのような食習慣を意識していくことが大切なのか。YouTubeチャンネルの登録者数が37万人を誇る、医師でヘルスコーチの石黒成治先生に教えてもらいました。 ◇ ◇ ◇
「老化」を防ぐための2つのポイント
健康寿命を延ばすためには、やはり健康的な食生活やライフスタイルを心がけることが何よりも大切です。元気に歳をとっていきたいのであれば、何がそれを阻害するのかを考える必要もあるでしょう。 老化を防ぐための重要なポイントとして、わかっていることがいくつかあります。 まずは、「カロリーを制限すること」。カロリー制限による寿命の延長は、人ではまだ証明されていないものの、猿やミミズなどではすでに実証済みです。 次に、「メチオニンを制限すること」。メチオニンを制限することも有効でしょう。メチオニン制限食は、ラットだと平均寿命を最大40%も延ばすことができるという基礎データがあります。
「メチオニン」の制限はさまざまな効果を生み出す
「メチオニン」は硫黄を含んだアミノ酸で、必須アミノ酸の1つ。牛肉、鶏肉、魚の肉などの肉類やチーズ、大豆などに含まれていて、同じ分量でも、大豆類より肉類のほうが圧倒的に含有量が多いです。 肥満やメタボリック症候群の人に、約4ヶ月間「メチオニン制限食」と「普通食」を取ってもらったところ、メチオニン制限食を取っていた人のほうがインスリン抵抗性や脂肪の燃焼度が良くなったという研究結果が出ています。脂肪肝の肝臓の中の脂肪も燃えたなど、体内の代謝を変える効果も見られたそうです。 さらに、心筋梗塞などの血管が詰まるような現象は、メチオニン摂取量が多い人に現れやすいというデータもあります。 ほかにも、メチオニンは酸化ストレスや老化に関連していることを示すデータもある上に、老化を遅らせるだけではなく、ダメージを積極的に修復していくような効果も出ているので、健康寿命に影響を与えてくれる可能性も高いと考えられます。