西武、人事異動でFA戦線に混乱発生 後藤オーナーは意外な新戦力の名前を挙げ…大山、原口ら視察のプロスカウトがごっそり入れ替わり
球団史上ワースト91敗で最下位に沈んだ西武。貧打解消へFA参戦をにらんでいたはずが、〝人事異動〟のドサクサですっかりトーンダウンだ。 【画像でみる】FA選手を獲得した場合の旧球団への補償 後藤高志オーナー(75)は20日、東京都内でオーナー会議に出席後、「選手の補強については現場に任せています」として、意外な新戦力の名前を真っ先に挙げた。「ドラフトは金沢高の齋藤(大翔)君を1位指名した。今年打撃陣が厳しい状況だったので、野手を獲っていこうという方針でやった」。即戦力とは言いがたい17歳だ。 さらに「(今季は)厳しい成績だったけど、グループのサポートが弱かったとか絶対そんなことはない。今までしっかりやってきましたし、これからもやっていきます」と強調。もっとも、オーナーの言う「サポート」とは主に施設面で、積極補強を切望するファンの思いとは隔たりがある。 肝心のFA戦線では、渡辺久信GMの退任に伴う体制刷新で混乱が発生。他球団の選手をチェックしてきたプロスカウトがごっそり入れ替わり、前打撃コーチの嶋重宣氏ら編成担当経験がない3人が後任に就いたためだ。特に痛いのが、ともに阪神から国内FA権を行使した大山、原口らを視察してきた西日本担当の小野和義氏。「戦力外の2次通告を終えたところで、自分も戦力外にされてしまった」(球団関係者)というから笑えない。 (塚沢健太郎)