石原さとみ『Heaven?』なるか神回 好み分かれる演出もキャスト好演
石原さとみ主演のドラマ「Heaven?~ご苦楽レストラン~」(TBS系、火曜22時)は今夜第8話を迎えるが、公式ツイッターが「とんでもなく神回」とPRに力を入れている。放送開始以来、好みの分かれる演出が賛否を呼んできた作品だが、ここへきて石原をはじめ出演陣の好演がドラマをよく盛り上げているようだ。
出演陣の持ち味はよく出ている
同作は、「ロワン・ディシー(この世の果て)」という一軒のフレンチレストランを舞台に、石原演じる傍若無人で風変わりな女性オーナーと彼女に振り回される個性派ぞろいの従業員たちの姿を描くコメディーで、佐々木倫子氏による人気コミックが原作。 石原が演じる黒須仮名子は、ミステリー作家が本職で、店を繁盛させる気などなく、「自分が心ゆくままにお酒と食事を楽しみたい」という欲求を叶えるために店を開いたというオーナー。そんな黒須に翻弄されつつなんとか問題を解決し店を回していこうと奮闘する従業員たちが繰り広げる騒動が見どころで、従業員役には福士蒼汰、志尊淳、勝村政信、段田安則、岸部一徳と充実したキャスティングで、それぞれの持ち味もよく出ている。 また、毎回異なるゲスト出演者もいい。先週20日放送の第7話では相武紗季が、毎週火曜に来店する美しい常連客の香宮を演じたが、店を訪れるときの品のいい姿と漫画家としてのプライベートの姿とのギャップを演じ分け、キャラ豊富なところを見せつけた。
賛否分かれた演出面 頭上に“心の顔”が出現
ところが、初回放送後からネット上で賛否が分かれたのが演出面。とくに、各キャストの心の声を表現するためにそれぞれの頭上に“心の顔”が突然出現し、心の声をしゃべるという演出や、後光がさして「諦観」の文字が現れたりといった演出に違和感を抱いた視聴者も少なくなかったようだ。また、随所にちりばめられた小ネタも、好みが割れる点だろう。第7話では相武が福士蒼汰の前で「キターッ!」(福士主演『仮面ライダーフォーゼ』のキメゼリフ)とやるなど、シャレの利いた小ワザとしてネット上で「笑えた」と好評の意見も出ていたが……。 「人によってはあまり小ネタがちらつくとうるさく感じるかもしれません。しかし、チーフ演出家の木村ひさし氏はもともと堤幸彦氏の作品に助監督などで参加して、演出にも関わってきた人で、こういう小ネタ遊びが得意というか持ち味でもあるんです。本人的にはこだわりを持っているはず。これはこれで新たな演出スタイルとして受けとめることができれば、演技巧者ぞろいの出演陣が繰り広げるコメディーの面白さにハマっていけるのではないでしょうか」と話すのは、スポーツ紙の40代男性記者だ。