小5の時、教員から性被害 50代男性「今も苦しい」 自分を責めてきた過去も きょう「国際男性デー」
11月19日は「国際男性デー」。男性の健康や生き方に目を向け、ジェンダー平等を目指す日とされる。旧ジャニーズ事務所問題で明らかになったように、性被害は性別問わず誰にでも起こりうる。50代男性が本紙に体験を語った。 （学芸部・勝浦大輔） 【写真】「私は仕事も住居も健康も失った」なのに… 深夜、部屋に上がり込んできた社長の性暴力 不起訴に 「今も苦しい」。両親が沖縄出身の男性=県外在住=が性被害に遭ったのは、約40年前の小学5年生の時だ。 放課後、以前担任だった教員に理科室に呼び出された。写真部顧問で、当時30代か40代。下半身の着衣を脱がされて性器をいじられ、写真を撮られた。「あの時のフラッシュが忘れられない」。バッと光る閃（せん）光（こう）が、今でも鮮明によみがえる。 教員は、学校の休み時間に男児を抱きかかえたり触れ合ったり。保護者の人気は高かったと記憶している。 被害は一度きりだった。「なのに、今も苦しい」。心が弱いからではないか、と自分を責めてきたと明かす。 男性も被害に遭う認識は、社会に共有されていない時代。「誰にも言えない。信じてもらえるとは思えない」と、周囲に打ち明けられずにいた。同時に自分が訴えなかったことで「他にも被害者が出ていないか」と悔やむ。 「人が怖い」と話す男性は、心療内科に通いながら療養生活を送っている。アルバイトを転々とし、生活保護を受けていた時期も。20年ほど前、警察の性被害相談窓口に電話し、被害を初めて打ち明け号泣した。 旧ジャニーズ事務所創業者の性加害は自分の体験と重なり、「絶対に許せない」と怒りを込める。 「被害を聞いてもらいたかった。吐き出したかった」。本紙の取材を受けた理由を、そう語った。 詳報はこちらへ URL:https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1259044
