『正直にお伝えします!?』第10話の交通事故はミスリード？

　学生時代、チョンウンがキベクの家庭環境の話をしたことで、キベクはクラスメイトからお金を恵んでもらう羽目になる。チョンウンの友のために何とかしたいという善意と、キベクの「本当に友達か、物乞いのように扱うやつが？」「お前だから話したのに！　同情や助けなんて求めてないよ！」という悲しさと悔しさと惨めさが伝わり、どちらにも感情移入してしまい涙腺を刺激される。良かれと思ってしたこととはいえ、多感な時期に、与える側と受け取る側という“境界線”を引いてしまったのだ。キベクにとっては、裏切りともとれる屈辱的な黒歴史だったのだろう。 　恋リア出演者のチョイ（ハン・ドンヒ）が、キベクとウジュを陥れるためにSNSでウソの告白をする。そのことで、世間から手のひら返しのバッシングを受けるキベクとウジュ。炎上するコメントに心を傷つけられたキベクは、チョンウンに相談をする。 　キベクは、「なぜ世間に好かれたのか分からなかったが、今は嫌われてる。無抵抗で殴られている気分だ、一日に何度も心臓が痛む」とチョンウンに心の内を明かす。キベクから「君はどう対処してる？」と問われたチョンウンは、「全員が悪い奴じゃない。すべてをコントロールしようとするな、人の考えはコントロールできない」「自分であり続けろ、そうすれば君を支持する人も出てくる」とキベクを励ました。チョンウンの言葉を聞いたキベクは、「ありがとう。あの時も本当は感謝してたんだ」と、お礼とともに実は感謝をしていたことをチョンウンに告げた。 　どん底だったキベクが、フリーアナウンサーとして日の目を見はじめ、ウジュとの仲も順調で、チョンウンとの仲も修復し、家族と旅行に向かうなど、大団円を迎えそうな展開へと物語が進む中で、家族旅行の車中が長く映し出される。なんだか嫌な予感が……と思っていると、交通事故を匂わせる展開で次回へ持ち越された。 　やっと落ち着いてきたキベクにクライマックス目前で「まさか」の展開がここにきて起きるのだろうか。本作はコミカルで温かなラブコメディなのだから、ただのミスリードなはずだ。赤ちゃんのようなキベクの顔が悲しみに歪むのは観たくない。貧乏な家庭に育ち、苦労してきたキベクが、自分のお金で家族を初めての旅行に連れて行ったのだから。キベク一家の笑顔満載の旅と、キベクとウジュのハッピーなラブラブ場面が見られることを願っている。