ME:Iメンバー紹介第11回:加藤心 自分の軸を大切にしながら曲の世界観を届けるスキル
2023年10月より放送されたオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS』(以下、日プ女子)から誕生した11人組「ME:I」(ミーアイ)。 【画像】ME:Iとしてデビューが決定した加藤心 2月24日には公式YouTubeチャンネルにて「Debut Concept Trailer」が公開。近未来感あふれるトレーラーが、ME:Iのグループ名に込められた「新しい日本の世代を代表する“未来のアイドル”」というコンセプトにふさわしいと話題に。デビューに向けて、いよいよ本格的に始動していくようだ。 今回は、最終順位11位でメンバー入りを果たした加藤心について紹介。彼女のオーディション中の活躍ぶりから、今後グループの一員として、どのような魅力を発揮してくれるのかを考察したい。 柔らかくはじけるような笑顔と、甘く伸びやかな歌声、そしてキレのあるダンスが魅力の加藤。オーディション中、曲やコンセプトによって声色を変えたり、表情を変えたりする練習生が多かった一方、加藤の場合は自分の強みである、この3つの軸を常に持ち続けていたように思える。 実際、加藤の“推しカメラ”のサムネイルは4本中4本が歯をしっかりと見せた笑顔だ。これはパフォーマンス中、及び曲の終わりにカメラに抜かれる際に加藤がこの表情を見せているからであろう。 歌声やダンスに関してもそう。レベル分けテストにて、笠原桃奈と共にYOASOBIの「アイドル」を披露した際は、歌詞に合わせて表情や声量を細かく変えながらも、安定感のあるハイトーンボイスと緩急のある動きの大きなダンスで練習生やトレーナー陣を圧倒した。 続くグループバトルではSPEEDの「Body & Soul」という難易度が高い曲を、移動の多いフォーメーションに苦戦することなく、決めるべきポイントはしっかりと押さえて歌い上げる姿が印象的であった。
自分の軸を持ちながらも進化し続ける加藤心
しかし、ここで改めて言及したいのは、加藤のぶれない3軸は、決して1パターンではないということ、彼女自身、自分の魅力を常に磨き続けているということだ。 それが顕著に見えたのが、レベル分け再評価テストの時のこと。多くの練習生が緊張やプレッシャーから思い通りにパフォーマンスができない中で、練習で加藤に厳しく指導したダンストレーナー・YUMEKIから「こんなに短期間で、こんなに変わるんだって思いました」と太鼓判を押されるほど、歌声、ダンスのキレ、表情、どれをとっても完璧なパフォーマンスを見せた。 またコンセプトバトル「&ME」の際は、1フレーズの短い歌詞の中でも目まぐるしく表情を変えていたのが印象的。笑顔だけではなく、クールな表情もお手のものであることを示していた。 実際、同曲について加藤はYouTubeの“推しカメラ”のコメント欄で「自分に向き合いきれず目を背けていた部分、新しい自分への期待や不安、色々な葛藤を経て私の進むべき方向やこれからの課題を教えてくれました」と綴っており、常に楽曲に真摯に向き合い続けていたことを明かしている。 これらの活躍やコメントから、一見パーフェクトなオールラウンダーに見える一方で、実は葛藤し、自身を探究し続けていることこそが加藤の魅力であると筆者は考える。「もう絶対に(アイドルを)やらないって思ってたくらいだったからさ」と盟友・笠原に打ち明けたのは、これまでもきっと真剣に向き合ってきたからこその発言だろうと。 彼女がME:Iのメンバーとして再びステージで輝くことを決意してくれたことに感謝しつつ、仲間と支え合い自身の魅力を楽しみながら発揮する姿に期待したい。
於ありさ