マクドナルドで“2つ”の特別扱いを受ける冬の定番バーガー「グラコロ」が30年前の発売当初から一切変わらないもの
マクドナルドの冬の風物詩「グラコロ」が今年も販売を開始する。冬季限定商品の中でも人気のバーガーだが、実はもともと冬向け商品ではなかったという。今年で30周年を迎えるグラコロの人気の秘訣と歴史について、日本マクドナルド広報の當山心氏とハンバーガー評論家・松原好秀氏に聞いた。 【画像】2018年に大人気だった「濃グラコロ チーズフォンデュ」
実はグラコロは冬向けの商品ではなかった!?
トロトロでクリーミーなグラタンコロッケがサンドされた冬のマクドナルドを代表するハンバーガーメニューの「グラコロ」。 今年も11月29日(水)より期間限定で販売がスタート。同時発売となる新作「濃厚ビーフハヤシグラコロ」は、牛肉とタマネギをデミグラスソースに絡めたビーフハヤシフィリングと、3種のチーズ使用のチーズソースを合わせた、懐かしくも新しい味わいの一品に仕上がっている。 1993年に「グラタンコロッケバーガー」という名前で販売開始したグラコロだが、「もともとは冬向けの商品ではありませんでした」と當山氏は言う。 「そもそもグラコロのコンセプトは、“町の洋食屋さんのグラタンコロッケ”の再現にありました。当時の開発担当者がある洋食屋で出会ったグラタンコロッケがあまりにもおいしかったので、これを自分たちで再現しようと開発に至ったんです。そのため、コンセプトそのものが冬向けということではなく、発売当初は4月に販売していました。 ですが、グラタンコロッケのクリーミーさ、食べると“ほっ”と身体が温まる、という特徴を考えたときに、実は冬のほうがお楽しみいただけるのではないかとなり、1995年の再販売からは冬の期間限定商品として販売するようになりました」(當山氏) 消費者の間でも冬とグラコロの相性を絶賛する声が出始め、次第にグラコロには“寒い冬の時期に温かいグラタンコロッケ”といったコンセプトが確立。 ちなみに、マクドナルド公式の2007年のリリース文には「冬の定番メニュー」との文言がつけ加えられ、2015年からは「冬の風物詩」と銘打たれるように。ちなみに現在の「グラコロ」という省略形の名前は2007年から正式に採用されたという。 発売から30年間、毎年グラコロは改良を少しずつ加えているものの、まったく変わらないものが1つあるという。