フランク ミュラー初期の古典派クロノ【昭和&平成の隠れた名作:Vol.11】
エンデュランスGTでは文字盤に配されたアイコニックな星形インデックスが存在感を主張しているが、これも1950年代の時計に確認できる意匠がベース。厚めのベゼルが印象的なケースは、古典的な懐中時計の雰囲気を取り入れつつ、フランク ミュラーらしい官能的なフォルムに仕上げられている。 フランク ミュラーといえばトノーケースが有名だが、ラウンドケースにも卓越した審美眼が光る。どことなく古典的な懐中時計を思わせるケースは、風防からベゼル、ケース、裏ブタまでが連動して美しい曲線を描き、重厚かつ優美な雰囲気を醸し出している。大振りなラグも程よいアクセントを効かせており、重厚な飾りネジ(ネジ頭を傷つけないようベルトはバネ棒で設置)が個性をプラスしている。
文◎Watch LIFE NEWS編集部