MCU版「ブレイド」が2025年の公開スケジュールから外される 多難なプロジェクトの先行きはますます不透明に
MCU版「ブレイド」が2025年の公開スケジュールから外される 多難なプロジェクトの先行きはますます不透明に
ディズニーが、災難続きのマーベル映画『Blade(原題)』を2025年の公開スケジュールから外した。 「Blade [Marvel]」画像・動画ギャラリー Deadlineによると、もともと『Blade』が米国で公開される予定だった2025年11月7日に、「プレデター」シリーズの新作となる20世紀スタジオの『Predator: Badlands(原題)』が公開されることになったという。 あわせて、タイトル未定のマーベル映画3本の公開日が、2028年2月18日、2028年5月5日、2028年11月10日に決定した。 これまでの難航ぶりを考えると、『Blade』の公開が延期されたことは特に驚くことではない。最終的に企画が軌道に乗って制作が開始されれば、マハーシャラ・アリがブレイド役を演じることになっているが、今年6月には監督のヤン・ドマンジュが降板したと報じられていた。 これを受けて、オリジナル版でブレイド役を演じたウェズリー・スナイプスまでもが、Xでこのリブート版を揶揄した。「ブレイド、おいおいおい、みんな秘伝のソースをまだ探してんのか。渋滞のなかでスノーモービルに乗るってのはちょっと大変だよな」とスナイプスは投稿。「デイウォーカーたちは簡単そうにやってみせるよな?」 スナイプスは1998年(日本は1999年)に公開された『ブレイド』とその続編2作でブレイド役を演じたが、このリブート版も支持してきた。アリがブレイド役を演じることについて、スナイプスは悪い感情は持っておらず、バトンを渡すことに不満はないとコメントしていた。 依然としてアリがブレイド役を演じることになっているが、公開に向けた道のりは険しいものだった。ドマンジュが監督を降板する以前には、バッサム・タリクが撮影開始前に発覚したスケジュールの都合で降板している。 当時の報道ではアリが制作の進み具合に不満を示していると伝えられていたが、その直後に制作が一時中断となったことでさらに苛立ちが募ったことだろう。ドマンジュが監督に就任した際に企画進行が再開されたものの、プリプロダクションも2023年5月、脚本家のストライキにより再び中断となった。 6月には、ミア・ゴスが「素晴らしい映画を作るための配慮がなされている」と明かした。昨年の撮影を目指した脚本では、ブレイドの娘の血を狙うリリスというヴァンパイアの悪役を演じること伝えられていたが、今夏に新たな脚本が執筆されることとなっていようだ。 そして7月、マーベル・スタジオの社長を務めるケヴィン・ファイギは、本作がR指定の作品になることを示唆しつつ、映画を成功させようと2年間も努力してきたのだから、「重要なのは、急がないこと」だと述べた。 一方、スナイプスがブレイド役でカメオ出演した『デッドプール&ウルヴァリン』は大ヒット。世界興行収入は13億ドル(約2000億円)を記録した。 5月には、ディズニーのCEOを務めるボブ・アイガーがMCUの今後の見通しを説明。スケジュールをやや縮小して1年間に公開する映画は最大3本、テレビシリーズは2本に抑える予定だと発表した。2025年は、すでに 『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』、『サンダーボルツ*』、『The Fantastic Four: First Steps(原題)』の公開が予定されている。2026年には『Avengers: Doomsday(原題)』、2027年には『Avengers: Secret Wars(原題)』が公開予定。『Blade』がどのように組み込まれるのかは今のところ不明だ。 写真:Kevin Winter/Getty Images.
Wesley Yin-Poole
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