２回、坂本の犠打で三塁へ滑り込む佐藤輝（撮影・田中太一）

　「阪神５－１西武」（７日、甲子園球場） 　２４日ぶりに１軍復帰した阪神・佐藤輝明内野手（２５）が「５番・三塁」で即先発。二回は復帰後初打席で中前打を放ち、気迫のヘッドスライディングで先制のホームイン。軽快な守備でも何度もスタンドを盛り上げた。打線は１５試合ぶりに５得点を挙げ、連敗を３で止めた。デイリースポーツ評論家の糸井嘉男氏は「佐藤輝は阪神に絶対に必要な選手」と評した。 【写真】にらみつけるように戦況を見守る岡田監督　その横で平田ヘッドの表情が 　　◇　　◇ 　ガムシャラにプレーするテル（佐藤輝）を見て、胸が熱くなりました。打席では何か吹っ切れたように見えました。自分の調子や形より何とかして塁に出たいという気持ちが伝わってきました。打席で初球から振りにいけるのは彼の持ち味ですし、ピッチャーと勝負できているなと感じました。三塁の守備でも攻めていましたね。ヘッドスライディングも泥くさくて良かった。チームの士気も上がったと思います。 　彼は阪神に絶対に必要な選手です。ただ、足りたいところがあったのも事実だと思います。今のテルに何が必要か、岡田監督が教えてくれたのだと思います。テルも監督の期待に応えようと必死にプレーしていました。２軍でもひたむきに練習していたのでしょう。今後の成長につながる期間になったと思います。 　４番に入っている近本選手に適時打が出たことも大きいですね。本来は１番打者で、慣れない打順を打つ難しさはあると思います。それでもチームで一番頼りになる打者に変わりはありません。さすがのひと言です。 　テルが戻ってきて、試合前からこの試合は勝つと思っていましたが、投打がかみ合い、チームにとっても大きな１勝になったと思います。