【動画】東邦のエースは琉球育ち 多彩な変化球操る宮国凌空 センバツ注目選手
◇第95回記念選抜高校野球大会(3月18日開幕、阪神甲子園球場) 昨秋の東海王者・東邦(愛知)の注目は、琉球からやってきた右腕・宮国凌空(りく)投手(3年)だ。 沖縄県宜野湾市出身。中学時代は沖縄のポニーリーグで主に内野手として活躍し、日本代表にも選出された。しかし、「高卒でプロに入りたい。沖縄の外の激戦区で勝負したい」との思いが年々強くなり、強豪ひしめく愛知の雄・東邦の門をたたいた。 特技は沖縄の手踊りのカチャーシー。「地元の友人と(8月に沖縄で行われる)エイサー祭りに行った時には踊ります」という。山田祐輔監督(32)によると、入学当初は「なんくるないさー」(沖縄の方言で「何とかなるさ」の意味)を地で行き、少々おおらかだった。 しかし、1年夏から投手に専念すると、責任も増して頭角を現した。 昨秋の東海大会ではコースを突く丁寧な投球を披露した。効果的だったのが多彩な変化球。特に縦の2種類の変化球は、カウントを整える際はスプリット、決め球はフォークと使い分けられる。カーブ、スライダー、ツーシームと横の変化球も器用に投げ分ける。 直球は最速149キロ。できれば、甲子園で150キロの大台に乗せたい気持ちはある。 しかし、それ以上に強いのは頂点への渇望だ。「高校ナンバーワン投手として、日本一になりたい」と力強い。【岸本悠】