「なんとなく」じゃ効果なし!? ラウンド前にプロが勧めるパター練習で“タッチ”を磨く
時間がない時は、距離感をつかむ練習を中心に
「打ちっぱなしでショットの練習はたくさんするけど、パターはあまりできていない」という人も多いのではないでしょうか。現実問題、本番さながらの天然芝でパッティングの練習ができるところは非常に少ないです。 【図で解説】これがプロも勧める“タッチを磨く”パター練習法です
自宅でパターマットを使って練習している人もいますが、真っすぐに打ち出す練習がほとんどで、距離感や傾斜を読む力を養うのは難しいです。 では、ラウンド前にはどのような練習をしたら良いのでしょうか。現役のシニアツアープロでゴルフスクールも経営している梶川武志プロは、次のように語ります。 「ラウンド前に時間がない時は、距離感をつかむ練習を中心にやるといいでしょう。あちこちから打つのではなく、できるだけ平らな場所を選んで、一定方向に長い距離から短い距離までの練習をするのがオススメです」 「天然芝で練習できる機会は少ないので、本格的にやりたいという人は、距離感だけでなく、ライン読みや上り下りの感覚を養う練習もするといいでしょう」
距離・ライン読み・強弱を含めた“タッチ”を磨く練習
ライン読みや上り下りのパッティング感覚を身に付けるには、どのような練習が効果的なのでしょうか。梶川氏がプロゴルファーも実践している練習方法を紹介してくれました。 「まずはグリーン上でやや傾斜のある場所を選び、そこにマーカーなどを置いて目標を設定します。そして、ストレートラインと思われる目標の真下から、1メートル程度の距離を数球打ちます。その後は、そこから90度移動して真横から数球、さらに真上から数球、というように『目標に向かって90度ごとに4カ所からパッティングをする』という練習方法です」 「目標の真下からはストレートラインを想定してパッティングしますが、転がしてみると左右どちらかに曲がることがあります。自分では真っすぐと思っていても実はズレていることがわかるので、ライン読みの修正ができます。その場合は、真っすぐに転がる場所に移動して、再度パッティングしてみてください」 「真下から右に90度移動した地点からは、右打ちの人はフックラインになります。そこでどの程度曲がるのかをじっくり観察しながら、正しく目標にボールが転がるまでパッティングを繰り返します。これによって、曲がり幅の感覚をつかめます」 「次に90度移動すると真上から打つことになるので、下りの感覚を身につけることができます」 「最初は1メートル位のショートパットから始めて、徐々に2メートル、3メートルというように距離を伸ばしてみましょう。これによって、距離・ライン読み・強弱という全ての感覚を磨けるようになります」 「目標は傾斜の強弱によって何回か場所を変えるとさらに効果的です。時間がないときは、一カ所だけでも十分効果があると思います」 パッティングでは、真っすぐに打ち出せるストロークも大切ですが、距離・ライン読み・強弱を含めた“タッチ”を磨くことも重要です。この練習方法は時間がかかるものではありますが、ラウンド後などに試してみるといいでしょう。
ピーコックブルー