SUM 41、なぜ解散? デリックに聞く今の心境「常に上に向かっていました」
SUM 41のデリック・ウィブリー(Vo/Gt)が、現在の心境やこれからの活動への想いなどについて語った。 デリックが登場したのは、3月18日(月)にJ-WAVEで放送された『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ、ノイハウス萌菜)のワンコーナー「MUSIC+1」だ。
27年のバンド活動に終止符
1996年の結成以来、カナダ発のパンクバンドとしてシーンを牽引してきたSUM 41。2023年5月に、解散およびそれに伴うラストアルバムのリリース、ワールドツアーを発表した。バンドの集大成となるアルバム『Heaven :x: Hell』は、3月29日にリリースする。 まずはデリックに、バンド活動に終止符を打つ理由や現在の心境などについて尋ねていった(デリックの発言はサッシャ、ノイハウスによる翻訳)。 サッシャ:私もSUMMER SONICのMC、PUNKSPRINGのMCもやっており、何度もSUM 41を紹介させていただいたので非常に光栄です。27年のバンド活動に終止符を打つと発表した際には、全世界がビックリしました。 デリック:いろいろな理由はありますが、一番は「楽しいんだけどなにか違うこともやりたい」と思っていました。ちょうどいま、いいときにやめるべきだと思っているんです。まだ、なにをやるかというのはハッキリわかっていませんが「いい思い出があるうちにやめたい」というのが一番の理由です。 サッシャ:新しいことをやりたいというのは、音楽なのでしょうか? デリック:音楽かもしれないけど、ほかのものも大好きなので「なんでもアリ」というか、そのへんはすごく可能性を広げています。音楽だけとは限りません。 ノイハウス:個人的なことですが、15歳のときに初めて大きな会場で観たバンドがSUM 41でした。 サッシャ:ロンドンで? ノイハウス:そう、ロンドンで。だから超緊張しています(笑)。27年間のバンド活動は山あり谷ありだと思いますが、どうやってこのエネルギーを持ってここまで続けてきたのでしょうか。 デリック:まず音楽の愛、音楽仲間への愛、そしてファンへの愛。それが自分のエネルギーの源でもあり、山あり谷ありというなかでずっと続けてこられた理由でもあります。ただし時間を経て常に成長は感じていました。瞬間的には成長を感じないときもありましたが、振り返ると常に上に向かっていました。いまも続ければそれがさらに成長として続くかもしれないけれど、先ほど言った通り「ほかのこともやりたい」という気持ちがあるなかSUM 41に集中できないかもしれない。ほかのことを考えているなかで、バンドをどんどん下に下げていきたくないというなかで、いまこのタイミングでの終わりということを決意しました。 3月16日、17日に幕張メッセで開催された「PUNKSPRING 2024」。SUM 41はヘッドライナーとして登場したが、ライブの感想を訊かれたデリックは「いままででベストのライブだった」と振り返る。 デリック:実際には(バンドを)やめると決めても、今年中ずっとツアーがあります。ステージに上がるときに「これは最後」なんて思って上がりません。なにしろライブの途中で「これ最後か」と思い出さないと出てこないぐらいの感じなので。ですが、みんな全曲一緒に歌ってくれて、本当にセレブレーションのように、みんなでお祝いするような感じでライブができて、それがすごかったです。 サッシャ:3月18日はKT Zepp Yokohamaでライブです。こちらは単独ショーということで、どんなライブになるのでしょうか? デリック:もちろん単独ショーということで曲をもっとやります。少なくとも全部のアルバムから最低1曲はやります。それはヘッドライナーショーですから。あとは全力を出し切ります。終わったあとはヨロヨロ歩くぐらい全力を出し切るので、SUM 41なので熱いショーになります。