サトウキビ収穫が最終盤 南房総(千葉県)
南房総市千倉地区でサトウキビの収穫作業が最終盤を迎えた。 同地区でのサトウキビ栽培は、市内でラム酒を製造している「ペナシュール房総」の関連団体である農業法人「きびラボ」が手掛けている。 ペナシュール代表の青木大成さん(50)が、ラム酒造りに向けて平成30年に10アールの畑を借りて試験的に栽培を始め、以後少しずつ拡大。今季は2・3ヘクタールになった。 例年は11月に収穫を始め、3月初めには終えるが、今季は機械の故障で1カ月ほど日程がずれ込んだ。 刈り取ったサトウキビの茎を畑近くの作業場に運び、葉を取り除いた後、専用の機械でサトウキビの汁を搾る。搾った汁はその日のうちに4キロほど離れた山あいにあるペナシュールの「房総大井倉蒸溜所」に運び、発酵させて「もろみ」と呼ばれるラム酒の原液にする。 「搾り汁はすぐに劣化するので新鮮なうちにもろみにする必要がある」と青木さん。 「春分の日」の20日は、近くのパートの人や東京のラム酒愛好家ら5人に手伝ってもらい、作業に当たった。 今季のサトウキビについて、きびラボ代表の三瓶幸雄さん(42)は「糖度は例年並み。良いラム酒ができそう」と笑顔を浮かべた。今季の搾り汁の総量は20~25トンの見込みという。