“人間ビタミン”パク・ヒョンシクは新たな姿を更新し続ける ファンを魅了する出演作5選
歌にミュージカル、演技と幅広く活躍し、共演者からは人懐っこさと性格の良さで知られる“人間ビタミン”のパク・ヒョンシク。最近では、約7年ぶりのファンミーティングが日本で開催され、甘い歌声と明るく貴公子のような優しいキャラクターでファンを魅了した。本記事では、常に“人生キャラクター”を更新し続けているパク・ヒョンシクの出演作を紹介したい。 【写真】『ドクタースランプ』笑顔で遠くを見つめるパク・ヒョンシクとパク・シネ ■『ドクタースランプ』 『ドクタースランプ』は、誰にでも訪れる可能性のある人生のスランプの乗り越え方を描く物語。高校時代、成績優秀で最大のライバルだったヨ・ジョンウ(パク・ヒョンシク)とナム・ハヌル(パク・シネ)。当時は仲違いしていた2人だったが、大人になって偶然再会することに。医療事故に巻き込まれ崖っぷちに立たされたジョンウと、ある出来事によってうつ病になっていたハヌル。人生最大のスランプ期に突入した2人が、互いの心に絆創膏を貼り合いながら、ただの同級生ではなく友達になっていき……。疲れ切ってしまった時に「頑張れ」ではなく「少し休んで歩き出そう」と語りかけてくれるような心温まるヒーリングドラマだ。 大人気の美容外科医ヨ・ジョンウを演じるのが、パク・ヒョンシク。存在するだけで周囲を明るくさせるパワフルさと、内面に心の傷を隠した繊細さを持つキャラクターだ。劇中では、ヒョンシクのアドリブと思われる演出が炸裂しており、声を出して笑わずにはいられないシーンが多々。ここまでコミカルに演じることができるのは、彼だからこそだと思う。さらにただ面白いだけでなく、しっかりキュンキュンさせてくれるのが流石だ。キスシーンなど内面を伝え合う場面では急にグイグイ系になり、スイッチの入ったジョンウに骨抜きにされてしまう。美しい顎の角度や、指先まで考え抜かれた演技、甘い声のセリフに、コミカルな一面、魅力的な服装など、細かい要素の掛け合わせによって、パク・ヒョンシクの深い沼に頭のてっぺんまで浸かりたくなる。 ■『HAPPINESS/ハピネス』 謎の感染症が蔓延する少し先の未来を舞台に、“共存”と“家”をテーマとして一棟の新築マンションに取り残されてしまった住人と警察官たちを描く『HAPPINESS/ハピネス』。警察特攻隊員のユン・セボム(ハン・ヒョジュ)は、幼い頃から自分の居場所を持てずにいたことでマイホームを持つことを夢見ていた。ある日、職場の団地入居募集があり、結婚が入居条件の手助けになることを知ったセボムは、高校時代の同級生で刑事のチョン・イヒョン(パク・ヒョンシク)に偽装結婚を持ちかける。程なくして、念願の新居に入居した2人だったが、マンションの中から不可解な物音がし始め……。さらに、人を襲い噛み付く感染症のニュースが報じられ、セボムたちの住むマンションが完全に封鎖されてしまう。新型コロナウイルス以降の世界という設定で、物語の展開や込められたメッセージは考えさせられるものが多い一作。また、あらすじだけ見るとサスペンスにも思えるが、実はイヒョンとセボムの壮大な純愛物語でもある。 本作は、パク・ヒョンシクの除隊後復帰作。高校時代に怪我で野球人生を諦め、虚無感でいっぱいの刑事チョン・イヒョンを演じる。常にセボムを思う一途なキャラクターで、その愛の深さと彼自身の人柄の良さが掛け合わさり、劇中では最高のケミが誕生している。また、窮地に立たされるセボムを救うために車の上に飛び乗り銃を向けるアクションシーンも見どころの一つで、軽やかで無駄のない身のこなし方があまりにもカッコよすぎて何度も何度も観たくなる。がっしりとしたパク・ヒョンシクが観られる作品でもあり、その力強さと安心感に心を奪われてしまう。 ■『サウンドトラック#1』 19年来の親友が、友達という関係性から一歩踏み出そうとする瞬間を描く短編『サウンドトラック#1』。作詞家のウンス(ハン・ソヒ)は、歌詞を考えるもリアルさがないことを指摘され、八方塞がりの状態に。一方、写真家のソヌ(パク・ヒョンシク)は、自分の撮る写真に納得がいかず悩む日々を送っていた。ある日、ウンスの助手として一緒に歌詞を考えることになったソヌは、一つ屋根の下で一緒に暮らすことになり……。心に秘めたソヌの片思いと、揺れ動いていく2人の関係性から目が離せなくなる一作だ。 パク・ヒョンシクは、ウンスに思いを寄せるも彼女を失う怖さから本当の気持ちを言い出せずにいるソヌを演じる。“マフラーの貴公子”と呼びたくなるほど優しく繊細なキャラクターで、ウンスが首元を寒そうにしているといつも自分のマフラーを巻いてあげる一面を持つ。感情をあまり出さず、ウンスの速度に合わせて前に進んでいくような役柄だからこそ、彼の感情が振り切れた時のギャップが堪らなく良すぎて一気に沼落ちしてしまう。数々の作品の中でも、特にナチュラルで自然体なヒョンシクが見れる一作でもあり、どこかにいそうで居ない彼氏感をまとったソヌが堪らない。 ■『力の強い女ト・ボンスン』 『力の強い女ト・ボンスン』は、代々受け継がれてきた怪力を持つ女性と、孤独を抱えるゲーム会社CEOたちの物語。私利私欲のために力を使うと悪いことが起きる怪力を先祖から受け継いだト・ボンスン(パク・ボヨン)は、普通に生活することに憧れ、力を隠しながら生きてきた。そんなある日、彼女の秘密を目撃してしまったゲーム会社のCEOアン・ミンヒョク(パク・ヒョンシク)は、ボンスンにボディーガードを頼むことに。社長と従業員という関係性だった2人だが、共に時間を過ごす中で少しずつ惹かれあっていき……。サスペンス要素を織り交ぜた胸キュンたっぷりのラブコメだ。 自信家なCEOアン・ミンヒョクを演じるのが、パク・ヒョンシク。一見わがままで自分勝手にも見えるのだが、実は誰かに愛されたくて堪らない孤独な王子様のようなキャラクター設定だ。普段は明るく少し怖がりで可愛い一面を見せるが、次第に抱きしめたくなるような繊細で孤独な一面が見え始めていく。 その一方で、ここぞという時は「俺を好きになれ」といったどストレートなセリフや、ボンスンの力調整訓練と見せかけたバックハグ、壁ドン告白、頼れる上司感などを次々と見せてくれるので、その振れ幅に一気に心臓を掴まれてしまう方も少なくないはず。また、ボンスンと気持ちを通じ合ったあとのメロメロっぷりが面白く、「ミンミン」と呼ばれて頬にポッポされ(キスをされ)、ふにゃふにゃになってしまう演技が流石すぎて全力で拍手を送りたくなる。さらに、自動ドアを開ける際のミンヒョクのトレードマークのような決めポーズなど、甘いラブにコミカルさを織り交ぜる天才パク・ヒョンシクを観ることができる一作。メイキング映像も充実しているので、セットで視聴したくなると思う。 ■『IN THE SOOP フレンドケーション』 パク・ヒョンシクの人柄が伝わるバラエティ番組といえば、『IN THE SOOP フレンドケーション』もおすすめしたい。本作は、プライベートで仲の良いパク・ソジュン、Peakboy、チェ・ウシク、V(BTS)と共に、ヒョンシクが旅に出る姿を映し出す。全員でニックネームを決める場面では、人懐っこい白いわんこのイメージから、“109(ペック)”と呼ばれるヒョンシク。初めて彼を見た時の印象は、あまりにもカッコよくて声をかけるのに躊躇したというエピソードも紹介され、彼の温かな人柄と美しさが改めて伝わってくる。また、ヒョンシクが普段は自分の感情をあまり上手く表現できないが、演技をすることでその気持ちが和らぐといったことを語るシーンもあり、旅を通して彼の素顔を見れるような番組だと思う。さらに、ドラマではあまり観ることのできない兄にかわいがられる弟ヒョンシクの一面を観ることもでき、一層彼の沼へと足を踏み入れたくなるはずだ。
韓国ドラマ好きのだらだら子