【アジアバドミントン選手権】西本拳太は世界2位に敗れる。「オリンピックにつなげる意味で、一球一球、妥協することなくできた」
4月11日にアジア選手権(中国・寧波)3日目が開催され、各種目の2回戦が行なわれた。男子シングルス2回戦:石宇奇(中国)に0-2で敗れた西本拳太のコメントを紹介する。 ――開催国のエースとの対戦 手応えも、悔しさもある試合でした。朴柱奉ヘッドコーチからも「トライをしながら戦おう」と言われていました。この試合を勝つために精いっぱい尽くしましたけど、その中でオリンピックにつなげる意味で、一球一球、妥協することなくできたと思います。 ――トライした部分とは? 彼の強打は、日本では体験できない。あのショットを自分の頭に刻み込んで練習できるかが大事。うまく(全力で)打たせないようにするのか、あるいは、昨日(1回戦)の僕がロー・ケンイゥ選手(シンガポール)にやられたように、高い球を打たせずに低い球の展開に持っていくのか。それを、両方やっていました。羽根のコントロールも含めて難しいところはありましたけど、自分なりにいろいろと、あがきながらできたと思います。 ――五輪レースが終わり、出場権を獲得 前回の東京五輪のレースは、(コロナ禍で)途中で終わってしまった。レースを最初から最後まで戦ったのは、今回が初めて。大会の数が増えたことも関係していると思いますが、切符をつかむだけで、こんなに過酷なんだと実感しました。でも、まずは切符を取らないと、メダルはあり得ない。最低限のスタートラインにはなりました。 ――五輪までの3、4カ月で取り組みたいことは? 点数の取り方ですかね。今の男子シングルスは、その日の調子、体のコンディション、会場やシャトルとの相性次第で、誰にでもチャンスがあると僕は思っています。だから、一発勝負の大会を、どうやってモノにするか。最後は、ちょっといい意味で(相手には予測できない)バカになれるか。その度胸は、大事かなと思います。技術だけでなく、気持ちの準備も怠らずにやりたいと思います。
取材・写真 平野貴也 構成 バドミントン・マガジン編集部