「元SKE48」のFカップ破天荒アイドルが明かす「意外すぎる過去」…バスで7時間かけて「マニラ」に通い「アイドル活動」!?
「標高1600メートルの山の上」から
現時点で何人集まったのかと聞くと、彼女を含めて既に6人集まっており、全員知人や友人の為この6人で結成する予定だと返事が返ってきた。 人数を聞いただけでこの返答という事は、どう考えてもやんわり断られているのは一目瞭然だったが、頑固な私はそれでも諦めはしなかった。 思い切って「私もメンバーになりたいです」とメッセージを送った。既読されてからしばらく経つと、彼女から返事が返ってきた。 全員首都のマニラに住んでいるので彼女達は毎週練習できるが、遠くに住んでいる私はどうやって練習に来れるのかと心配しているメンバーが何人もいるようだ。 そう、私が住んでいるバギオと言う町は冒頭で書いたように、標高1600メートルの山の上に存在する。 首都のマニラに行くには、バスで7時間かけて行くしかなかったのだ。 それでも私はここで引き下がるわけにはいかず、ジブリ映画に出てくるあの主人公のように、「ここで働かせてください! ここで働きたいんです!」の一点張りだった。
「走る冷蔵庫」に乗って
あまりにも必死に情けなく懇願する私の態度に情けをかけたのか、最後の7人目のメンバーとして私は迎えられた。 早速来週の土曜日に打ち合わせと練習をマニラでやると言われたが、もちろん参加すると答えた。 金曜日の学校終わりに支度をし、早速夜行バスに乗ってマニラへと向かった。 バスは日本人の想像するバスではなかった。 バギオとマニラを行き来するバスは、現地の人達に「走る冷蔵庫」と皮肉を込めた名前で呼ばれていた。 それもそのはず、冷房が効きすぎて運転手も分厚いジャケットを羽織り、もちろん狭く、椅子はまな板を組み立てたのかと思う程座り心地が悪く、まっすぐな背もたれを倒すことはできなかった。 しかもたまに椅子に大きな穴が空いていた。 ギシギシとうるさく、夜行バスでも消灯なんかしないので電気は煌々と眩しかったが、学生だった私は金曜日の疲れのおかげで10分にして眠りについていた。 連載第3回に続く…
五十嵐 早香(モデル・タレント)