生活道路の最高時速30キロへ 警察庁が改正案
熊本朝日放送
身近な生活道路での事故を防止するため、自動車の制限速度が変わります。警察庁は車線のない一般道路の法定速度を、60キロから30キロにする道交法施行令の改正案をまとめました。 熊本市西区にある住宅街の道路。行き交う車が道を譲り合いながら走行しています。 西嶋宏一郎アナウンサー 「道幅の狭い道路を対象に最高速度を30キロに制限することで、歩行者や自転車利用者の安全を確保する狙いです」 警察庁は、住宅街などの道幅の狭い、いわゆる「生活道路」について、最高速度をこれまでの時速60キロから30キロに制限する調整を始めています。 松村祥史国家公安委員長 「歩行者などが被害者となる交通事故を防止するためには、自動車の速度抑制を行うことが重要である認識を踏まえたもの」 生活道路に明確な定義はありませんが、複数車線のある幹線道路以外が該当し、全国の一般道路の約7割になります。 熊本駅周辺の生活道路を利用する人は― タクシー運転手 「結構ここ人が出てきたりとかがあるんで危ない、こんな感じで右に曲がるときにトラックが出てきたりとか、事故もあるので」 住民 「駅の近くなのでいろんな人が通るし、保育園とかもあるので、制限がかかることでみんな意識はできるかなと」 生活道路の最高速度を30キロに半減させる規制は、2026年から実施を目指していて「中央線」や「中央分離帯」などがある道路の最高速度は60キロのままで、この他、既に標識や路面標示がある道路は、その規制速度が適用されます。 生活道路の事故防止対策はこれまでにも実施しています。 西嶋宏一郎アナウンサー 「ここからはゾーン30プラスのエリアになります。このエリア一帯では最高速度30キロの規制が敷かれています」 熊本県内で現在設定されている「ゾーン30」は44カ所。熊本市中央区の白川小学校がある新屋敷1丁目では10年前から一帯で30キロ規制が設定されています。 このエリアを18年間見守る交通指導員はゾーン30の効果を実感しています。 交通指導員 「ほとんどの方は守られてスピードを落とされて、今のようにマナー良く通行されています。安全に子どもたちが登校できるようになっています」 熊本県警は「まずは規則のあるなしに関わらず、狭い道ではスピードを落とすなどして運転して欲しい」としています。