【Playback箱根駅伝】第86回/東洋大が総合連覇!東農大が14年ぶり、青学大41年ぶりシード獲得
2024年に箱根駅伝は第100回大会を迎える。記念すべき100回に向けて、これまでの歴史を改めて振り返る『Playback箱根駅伝』を企画。第1回大会から第99回大会まで、大会の様子を刻んでいく。(所属などは当時のもの) 第86回箱根駅伝の総合成績&区間賞一覧をチェック!
第86回(2010年/平成22年)東洋大が連覇!青学大41年ぶりシード
関東学連選抜チームが前回9位に入ったことと、同3位の日体大に部内の不祥事があったことにより、シード校は8校へ削減。予選会からは史上最速タイムをマークした駒大を含む11チームが本戦出場を果たした。 前回初優勝を果たした東洋大、同2位だった早大、出雲&全日本の両駅伝を制した日大、予選会最速通過の駒大らが優勝候補に挙げられていた。 1区は序盤からやや速い展開となり、12km過ぎには7チームまで絞られた。18km過ぎの六郷橋の上りでスパートをかけた北條尚(4年)が、明大勢49年ぶりとなる鶴見中継所トップ通過を果たした。13秒遅れで早大が2位でタスキを渡し、以下は専大、関東学連選抜、東洋大と続いた。駒大は先頭から約3分遅れの18位と厳しい出足となった。 2区では明大が首位を疾走する後方で、各校のエースたちが快走を見せた。区間賞は前回驚異の20人抜きを見せた日大のギタウ・ダニエル(4年)。この年も13位からの11人抜きを見せた。日本人トップの区間2位は東海大のルーキー・村澤明伸で、こちらも14位から4位までジャンプアップした。 明大は2区の石川卓哉(4年)が区間6位、3区の鎧坂哲也(2年)が区間3位、4区の安田昌倫が区間賞と安定したタスキリレーで首位を独走し、4区終了時で2位の日体大に2分39秒もの大差をつけた。 5区では前年に引き続き、東洋大の柏原竜二(2年)が圧巻の走りを披露。自身の持つ区間記録を10秒更新し、7位から6人を抜いて2年連続で往路優勝のフィニッシュテープを切った。3分36秒差で2位に山梨学大、さらに37秒差で日体大が続き、明大は6位、駒大は8位、日大は13位と出遅れた。 復路は東洋大の独壇場だった。6区こそ2位の山梨学大に46秒詰められたものの、7区の田中貴章(2年)が区間賞、8区の千葉優(3年)が区間2位と好走し、この時点で後続との差は5分以上。9区と10区も危なげなく進め、2年連続2回目の総合優勝を飾った。 総合2位は、往路8位から猛烈な追い上げを見せ、復路優勝を手にした駒大。3位に山梨学大、4位に中大と続き、東農大が14年ぶりシードとなる5位に食い込んだ。 また、6位の城西大は前回途中棄権の悪夢を乗り越え、初のシード権獲得。8位の青学大も41年ぶりにシード圏内でフィニッシュした。 上武大は過去最高の14位となり、10区の福島弘将(4年)はチーム初となる区間賞を獲得。金栗四三杯は2年連続で5区区間賞の柏原が受賞した。 参考文献:箱根駅伝90回記念誌(関東学生連盟)
月陸編集部