最初のオーナーは、改造のためにAMGに71,000ドイツマルク（約587万円）を支払わなければならなかった。「500E」の購入価格159,000ドイツマルク（約1,315万円）を含めると、総額230,000ドイツマルク（約1,900万円）になる。専門家の推定によると、「E60 AMG」に改造された「メルセデス500 E」はわずか148台（さらに希少なE60 AMGリミテッドを含む）。

走行距離29万km以上

耐久ランナー：30年の中で、E60 AMGは291,000km以上を走行した。

このAMGは、その後30年間にわたって日常的に運転された。アナログ式スピードメーターの走行距離は現在291,042km。 「W124」は、オリジナルの旧車登録証など、豊富な資料とともにオークションにかけられる。多数のサービス記録もあるという。

ステアリングホイールに汚れがあるが、シートはきれいに見える。

写真では、ブラックのサルーンはきちんとした印象を与える。しかし、この30年間と約30万kmの走行があちこちに痕跡を残している。ステアリングホイールは擦れて色は剝げて、エクステリアミラーのトリムも年月を経てもろくなっているようだ。

E60 AMGの価格はこれくらい

このAMGが2021年にアメリカに輸入され（ドイツからの環境保護ステッカーがフロントガラスに貼られたままだ）、現在オークションに出品されているのは偶然ではないだろう。「Broad Arrow Auctions」によれば、推定価格は約15万～20万米ドル（約2,250～3,000万円）相当だという。走行距離30万kmの「W124」にとっては大金だが、合併前のオリジナルのAMGに対するコレクターたちの熱意を考慮するなら、望外な金額とも思えないのも事実だ。