花鳥風月や十二支の天井画130枚を披露 福島県郡山市の阿弥陀寺本堂 日本画家19人が描く
2度の福島県沖地震で損傷した郡山市富久山町の阿弥陀寺の本堂改修工事が終わり、新たに描かれた天井画が24日、披露された。東京芸術大で学んだ日本画家19人が花鳥風月と十二支を繊細な筆致で表現し、約60平方メートルの天井を華やかに彩った。 本堂は東日本大震災で壁にひびが入り、2021(令和3)、2022年の本県沖地震で被害が広がった。小田修史住職が古い天井と一体的な改修を決意。新たに天井画を設けようと、知人に紹介された日本画家の鷹浜春奈さんに制作を依頼した。鷹浜さんが母校の東京芸術大美術学部、大学院を卒業・修了した20~40代の18人に協力を呼びかけた。 画題は天井画で定番の花や鳥のほか、県の花ネモトシャクナゲ、県の鳥キビタキ、郡山市の花ハナカツミ、市の木ヤマザクラ、市の鳥カッコウなど。55センチ四方の杉板に描き、130枚を天井に敷き詰めた。2022年3月から1年8カ月かけて完成させた。
鷹浜さんは飯舘村の山津見神社でオオカミの天井絵の復元に携わった経験もある。「一枚一枚の絵と全体の迫力を楽しんでほしい」と呼びかけている。小田住職は「将来有望な画家の方々にお願いして良かった」と出来栄えを喜んでいる。 本堂は自由に拝観できる。問い合わせは阿弥陀寺へ。