「世界でもっとも過酷な400メートル走」は、「世界でもっとも達成感のある400メートル走」だった!Red bull 400 2024参戦レポート
最高斜度37度、超急斜面を駆け上がる究極の坂道ダッシュ
レッドブル・ジャパンは、5月18日(土)に札幌大倉山スキージャンプ競技場にて、ヒルクライムのスプリントレース「Red Bull 400 (レッドブル・フォーハンドレッド)」を今年も開催した。 FINDERS編集部からは、昨年船岡による女子部門への参加レポートをお届けしたが、今年は男子部門に加藤 (53歳) がエントリー。数あるレッドブルのイベントでも最大級の盛り上がりを見せる会場の様子とともにお届けしたい。 Red Bull 400は、標高差約130m、最高斜度は37度、ワールドカップでも使用されるラージヒルスキージャンプ台の超急斜面を駆け上がるレースで、「世界でもっとも過酷な400メートル走」ともいわれる。2011年にオーストラリアではじめて開催、ここ日本においては2017年から行われ、今年で7回目の開催となる。(2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止) プロ・アマ問わず、4人1組のチーム・個人どちらでも参加可能で、会を追う毎に知名度、参加人数も拡大。2017年の第1回大会では500名に満たなかった参加者が、今回は1,644名と史上最大規模の開催となった。
会場を盛り上げるRed Bull 400 2024 パートナーやキッチンカーが多数出展
会場内には、RED BULL 400のコースと同じ最高傾斜37度を駆け上がることができる走破性能を持つオフローダー 「ディフェンダー」や、150年以上の歴史を持つタイヤブランドBFグッドリッヂをはじめ、今年6月にローンチ予定のスポーツブランド「UNBORDER」、高い機能性を誇るトレイルランニングシューズなどを展開する「On」、着るだけで血行促進をサポートするウェアブランド 「リライブウェア」などのパートナーのブースや、「AZUMASI」や「肉処くろべこや」、「札幌海鮮丸」といった地元札幌の人気店によるキッチンカーが並び、レッドブルイベント恒例のDJやMCとともに会場を盛り上げた。
最大心拍数189!想像以上の過酷さに参加したことを後悔?!
そしていよいよレース開始。レースは年齢順に60数名のヒートに分かれて15分毎に出走し、53歳の加藤は上から2番目のヒート。スタート前の準備運動を済ませスタートラインに立つとなんとも言えない雰囲気の緊張感が漂う。スタートの合図があり横一線に走り出すと目の前には最大斜度37度の坂、いや壁が立ちはだかる。 序盤こそ立った状態で進むことができたもののすぐに四つん這いにならないと進めなくなり、「なぜこんなことになった?」と後悔。ようやく半分を越えたあたりで上を見るとゴールはあり得ないくらい遠い。景色を楽しむ余裕などもちろんなく、レース参加中の視覚的な記憶といえば足下に延々と続いた毛足の長い人工芝とロープ、そしてゴール前に組まれた100メートルほど続く木工の階段ばかりだ。 もう何度も何度も「無理!リタイヤしよう!」という気持ちを誤魔化しつつ、休みながらも少しずつ登りゴール目前に後ろを振り返るともう数人しかいない。そしてようやくゴール。結果は60人中54位、タイムは10分39秒とふがいない結果に。心拍数も最大189まで上がり、ゴール後もしばらく130を下回らず、息苦しさだけでなく肺の奥に何かが詰まったような感覚がありしばらく咳が止まらなかった。まさに 「世界でもっとも過酷な400メートル走」 を身をもって体感することとなった。
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