母が亡くなり「75歳で一人」になった父が、「月10万円」の年金のみで生活しようとしています。「援助」したほうがいいでしょうか?
後の生活費について、年金のみで足りるのか否かが、不安に感じられることもあるでしょう。 単身の高齢者の場合は、安全や日常の生活のことも懸念材料の一つであるといえます。 この記事では、親が単身で年金のみで生活することになったときに、子には、どのような援助をできるのかをご紹介します。 今回は、年金が10万円のケースで解説をしますので、親の援助を検討する方の参考になれば幸いです。
高齢単身者の支出額の目安はどのくらい?
総務省が令和4年に行った「家計調査」によると、65歳以上の単身無職世帯の支出は15万5495円です。 10万円の年金のみで生活をしようとすると、毎月5万5495円が不足することになります。 生活費はあくまでも統計の平均額であるため、実際の支出は、状況やお住まいの地域などによって異なるかもしれません。 それでも、毎月の不足額が5万円以上になっていることも事実です。 また今回の例のように、高齢者が一人で生活する場合に、食事や家事が苦手であれば、一般的な平均よりも支出が増えることも考えられます。 10万円の年金で生活することは、困難であるといえるでしょう。 さらに、大きな病気をしたり、住宅設備にトラブルが起こったりした場合などは、急にまとまった費用が発生するケースも起こりえます。 安全面も考慮して、なんらかのサポートを検討したほうがよいといえるでしょう。
生活が苦しいのではないか? と思ったときに親に対してできること
年金のみでは、親が生活していくことは苦しいと判断できる場合に、できることとして、以下の2例が挙げられるでしょう。 ・同居する ・金銭面の援助をする 親と同居すれば、食費や光熱・水道費などを援助することが可能です。 「家計調査報告」によると、消費支出のうち、食費が26.2%(約3万7500円)、光熱・水道費が10.3%(1万4700円)を占めています。 食費や光熱・水道費などは、生活する人数が増えることで、かかる費用も多少増えることが予想されるものの、同居による経済的メリットのほうが大きくなるでしょう。 住宅代金についても、家賃や補修費用などを代わりに支払ったり折半したりすることで、サポートすることが可能です。 事情があって親と同居することが難しい場合は、金銭面の援助だけでもよいでしょう。 援助する額については、状況をふまえて、事前に話し合いをしておくとスムーズです。 毎月どれくらいを援助すれば十分な生活ができるのかを、逆算して決めておくことをおすすめします。