特殊詐欺の被害が急増中 背景に「インターネットバンキング」も 警察「危機的な状況」
広島県内の特殊詐欺の被害が急増しています。背景には、インターネットバンキングを利用した不正送金もあるということです。 ■広島県警「危機的な状況」 広島県警によりますと、2023年に県内で発生した特殊詐欺の被害は11月末の時点で305件(前年同期比+102件)、被害額は約7億8288万円(前年同期比+約1億4342万円)となっています。 県警は「2014年以降、右肩下がりに減少していたが、2021年から被害が急増し、危機的な状況」としています。 広島県内の特殊詐欺の被害の件数、被害額は以下の通りです。 【2014年】344件 16億3437万円 ※過去最多 【2020年】136件 2億4105万円 【2021年】202件 4億7261万円 【2022年】234件 6億8446万円 【2023年】305件 約7億8288万円 ※11月末時点 特殊詐欺の被害が急増している背景には、コロナ禍が一段落して経済活動が活発化したことのほか、インターネットバンキングを利用した不正送金事案が相次いでいることがあるといいます。 ■「サポートセンター」と偽って電話 県警と広島銀行によりますと、直近の12月9日以降には、以下のような手口が複数、確認されているといいます。 〇広島銀行のサポートセンターやコールセンターを名乗る 〇インターネットバンキングを開設していない顧客に対しては、 ・インターネットバンキングの利用が便利 ・機器の更新によりインターネットバンキング開設の必要がある ・これは法務省の決定だなどと言われ、相手に言われるままにインターネット バンキング開設の手続きを行ったところ、口座内の預金を不正に送金される 〇インターネットバンキングを開設している顧客に対しては、 ・インターネットバンキングのシステムが今年の年末に変更されるため、更新の 手続きが必要となる ・「ひろぎんアプリ」の更新があるので手続きを案内させてほしい ・コールセンターに連絡して更新の手続きをしてほしい ・連絡先は「●●●ー●●●●ー●●●●」である
などと電話をかけてきて、必要な個人情報を聞き出そうとする 広島県警「減らそう犯罪情報官」の井原秀貴警視は「電話でお金の話が出れば『詐欺』と疑ってほしい。不審に思ったら、最寄りの警察署に相談してほしい」と話しています。 広島銀行営業企画部チャネル・ネットワーク企画室の竹島智文室長は「電話で暗証番号を聞かれたら、それは詐欺です。広島銀行の職員が電話で暗証番号、パスワードなどをお聞きすることは決してありません。絶対に他人に教えないでください」と話しています。
中国放送
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