上田桃子、こだわりのショートパンツ 鍛えぬいた下半身が支えたプロ20年
ゴルフの2007年賞金女王で通算17勝の上田桃子(38)=ZOZO=が7日、伊藤園レディスが8日から行われる千葉・グレートアイランドCで記者会見し、今季限りで第一線から退く意向を明らかにした。プロ生活20年目の節目を迎えた今季終盤に「次の人生を考えた時、年齢的なことを含めて今かな」と決断。今後は後進の指導にも興味を示した。今季は現状で今大会含め残り2戦。最終戦のメジャー、JLPGAツアー選手権リコー杯(21日開幕・宮崎)の出場権をつかみ、有終の美を飾る決意を示した。 個人ブログのタイトルは「桃尻桃子の待ってろ世界!」。自ら「桃尻」と宣言する通り、走り込みなどで鍛えた下半身が20年のプロ生活を支えてきた。華やかな女子プロの中でスカートではなく、スポーティーなショートパンツ姿が代名詞。女子では珍しく、技術的な解説も自分の言葉で語れる。アスリートであることに強いこだわりを持っている。 記者は長年、相棒を務める新岡隆三郎キャディー(51)と19年の北海道での大会で夕食を共にした。翌朝、スタート前の練習場へ向かうと、桃子から「昨日はうちのがごちそうになってすみません。またお願いします」と頭を下げられ、驚いた。体育会系のノリでとても礼儀正しい女性だった。 国内女子歴代最多勝を誇る熊本県の出身だ。約5年間米ツアーに参戦し、慈善活動にも積極的で16年の地震や20年の豪雨被害では大金を寄付してきた。プレーだけでなく、姿勢でけん引してきたプロのかがみだった。(ゴルフ担当デスク・榎本 友一) ◆上田 桃子(うえだ・ももこ)1986年6月15日、熊本市生まれ。38歳。東海大二(現東海大熊本星翔)高卒。9歳の時、坂田塾でゴルフを始める。2005年のプロテストに合格し、同年の新人戦で優勝。07年に日本開催の米ツアー、ミズノクラシックを含む年間5勝を挙げ、21歳で当時の最年少賞金女王。08~13年は米ツアーが主戦場。国内17勝。21年の誕生日に結婚。161センチ、54キロ。
報知新聞社