アボカドの食べごろはいつ? 県立大学の学生による"アボカド探検隊"が研究調査 切らずに予測する技術を特許出願
ABS秋田放送
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栄養価が非常に高く「森のバター」とも呼ばれるアボカド。一年中スーパーなどで売られていて生野菜に添えたり加熱しておかずに加えたり、色々な食べ方がありますよね。ただアボカドはいつが食べごろなのか悩んだ経験はありませんか?それを予測する技術を県立大学の学生たちが研究しました。 「森のバター」とも呼ばれているアボカド。ビタミンEやカリウムなどが豊富に含まれていて、「世界一栄養価の高い果物」としてギネスに認定されています。 太田英梨花アナウンサー 「夏バテにも効果的と言われているアボカドですが、食べごろを見分けるのが難しいという人も多くいるかと思います。実際に売り場に並んでいるものは熟成度がまちまちで、どれを選ぶか迷いますよね。」 そんな「あるある」を解決すべく立ち上がったのが… 「僕たち、アボカド探検隊です!」 県立大学で、アボカドの研究をしているのは2年生の寺門優さん、千葉漣翔さん、中舘陵映さんの3人です。その名も「アボカド探検隊」。 今年3月にアボカドを切らずに食べ頃を予測する技術を開発し、5月に特許を出願しました。 Q元々アボカドは好き? 「自分は食べたことなかったんですよ」「ない、ない、で、好きな人です。」 Q食べたことがないものを研究するってちょっとリスクというか… 「はい(笑)でもアボカドはやっぱり栄養が高かったりそのいろんなとこで目にかかる果物、野菜だったのでその、やっぱ研究してみたいなっていう思いがありました。」 県立大でアボカドの研究をするのは3人が初めてだということです。 リーダー寺門優さん 「これはアボカドの表面から反射される光の色を測っています」 Q数値が低いが方がいい? 「そうですね、数値が低ければ低いほど、アボカドの表皮の色が黒いということなので、そのほうがよく熟しているということになります。」 ほかにも、「赤外光」という、目には見えない光の反射の数値を図り、色と数値の2つで熟成度を解析しています。 そして実際アボカドを切って硬さを調べ、熟成度がどのぐらいだと食べごろになっているのか調べています。 Qいくつだといい? 千葉漣翔さん 「だいたい3から5くらいが美味しいのが集まってるんですけれど、でもやっぱりちょっとバラつきがあるのでやっぱり硬さだけじゃ判断しきれない」 最終的には食べて熟成度を判定します。10段階の判定で数字が高いほど熟し、逆に低いとまだ未成熟、「5」に近いほど食べごろとしています。 3人 「せーの、6!おー!」 このアボカドは限りなく食べごろに近い「6」との判定でした。その味を確かめてみると… 太田アナ 「ん…でも5でいいと思うんですけれど」 中舘陵映さん 「味自体はまずそんなに悪くはない。っていうのと、舌触りが若干やわらかすぎるなって。自分の好みなんですけど。柔らかすぎるなっていう印象と、熟していくと、筋がでてきちゃうんですよ。それがちょっと舌に残った感じがしたので6にしました。」 アボカドの熟成度に大きく影響するのが保存温度です。 研究によると、アボカドが熟すのに必要な温度は12度以上。保存温度が高いほど熟すスピードが速くなります。逆に食べごろのアボカドは12度以下で保存することで熟成の進行を遅らせることができます。 こうした研究をもとに、アボカドの今の状態から、食べごろまでにかかる日数を割り出すことに3人は成功しました。 そのために数しれないほど多くのアボカドを食べてきたといいます。 中舘さん 「きらいになりましたね(笑)元々好きでした。好きだったんですけど、まずいものを食べまくったせいで、おいしいもの食べても、たまにその時のまずい味を思い出して、ちょっと…」 時に「苦い」経験を味わったからこそ、研究結果にたどり着きました。 寺門優さん 「この先人口が増えていくなかで食糧問題になっていくと思うんですけども、アボカドは食べごろが難しいので、買ったときにまずかったら捨てちゃうものになっちゃうと思うんですよ。なんですけれども、そういうのを減らして食品ロスを減らすことに繋がる」 3人は研究の成果をもとに、企業とアボカドの熟成度を測定する機器の開発を目指しています。将来的にはスーパーなどで並ぶアボカドに食べごろの目安が表示される日がくるかもしれません。 今年5月に特許を出願しましたが取得には最短でも5年かかるそうです。 なお、アボカド探検隊の3人は現在新たな研究に取り組んでいます。