安保理“北朝鮮制裁の専門家パネル”任期延長を否決 ロシアが拒否権行使
国連の安全保障理事会は、北朝鮮制裁決議の履行状況を調べる「専門家パネル」の任期を延長する決議案を否決しました。 国連の安全保障理事会は28日、北朝鮮への制裁決議の履行状況を調べる専門家パネルの任期を来年4月30日まで1年延長する決議案を否決しました。 採決では日本や韓国、アメリカなど13か国が賛成しましたが、ウクライナ侵攻後、北朝鮮と関係を強化しているロシアが拒否権を行使しました。また、中国は採決を棄権しました。 専門家パネルは2009年に設置されて以来、北朝鮮に対する制裁の履行状況を監視して安保理に定期的に報告書を提出しています。現在の専門家パネルの任期は4月30日までで、期限切れとなると、北朝鮮への制裁についての監視が困難になることが懸念されます。 日本の外務省の報道官は、ロシアの拒否権行使について、「安保理理事国としての重責に反する行為であり、残念です」との談話を発表しました。