男性側が「即答で好きと言えない」 バチェロレッテ独自の難しさが露呈 『バチェロレッテ・ジャパン』S3・5~7話
2024年6月27日からPrime Videoで配信スタートした大人気恋愛リアリティ番組『バチェロレッテ・ジャパン』シーズン3。7月5日には中盤となるエピソード5~7が配信された。立候補制の2on1デートや一人ひとりと向き合う新たなカタチのローズセレモニー、参加男性のご家族との対面など、ハイライトがてんこもり。なかでも「男性参加者の旅へのスタンス」がSNSでも大きく物議を醸すことになったが……。 【写真】“東大卒”&“元官僚”の3代目バチェロレッテ・武井亜樹 ・泣きの小川、成長見せた山本と別れを告げた エピソード5では、序盤で一番の見どころとなった「立候補制2on1デート」の行く末が明かされた。その段階でローズを受け取っていなかった全員が立候補するという乱戦となり、2ショットでサプライズローズを受け取れなかったヴィオラ奏者・飯野さんまでもが、2on1デートへの意気込みを見せたのだ。話し合いが泥沼化する中で、発言力を見せたのがヒューマンビートボクサー・山本一成さんと元消防士・梅谷悠太郎さんだ。2人の鶴の一声によって、2on1デートに参加するのは経営者・北森聖士さんと獣医・小川哲郎さんとなった。 2on1デートの内容は互いのイメージを詩にする「ポエムデート」だったが、ポエムの内容で勝敗を決めることはせず、バチェロレッテが選択したのは「1人ずつと話し合うこと」だった。ツーショットのなかで、2人はそれぞれバチェロレッテに対し“好き”という言葉を使い、改めて告白をした。前日から仕込んだという準備も功を奏し、北森さんがローズを受け取った。 小川さんは最後まで、参加者やバチェロレッテ・武井さんの前では涙を見せなかった。武井さんから「(恋愛というよりは)仲間」とはっきり告げられても最後まで誠実な姿勢を貫き通したが、お辞儀をして去った後の個人インタビューでは男泣きを見せ、SNSでもその情熱的な姿が評価された。 ローズセレモニーでは2on1デートの座を2人に譲った山本さんが別れを告げることになった。討論時は「自身のトラウマについて話したいことがある」というデートへの意気込みを否定され、複雑な表情も見せていたが、最後は快く席を譲り、その結果武井さんとのツーショットデートの機会には最後まで恵まれなかった。しかし、アピールの場が少なかったことをも受け止め「自身を成長させる旅」として締めくくったように見えた。別れの瞬間も、まずは男性参加者たちと向き合って感謝の言葉を述べ、最後には円陣を組んでいた。 エピソード前半のツーショットデートでサプライズローズを受け取れなかった飯野さんも、ローズセレモニーでは1番にローズを受け取った。しかし、デート後のインタビューで武井さんは「恋愛として(気持ちを)返せない」と語っていた。2度目のツーショットデートでは「亜樹さんを俺が笑顔にしたい」とロマンティックに語ったにも関わらず、武井さんの心を掴みきれなかった点に懸念が残った。 ・好きなだけではダメ。しかし…好きと言えなくても残ることもある 旅のなかで何度も「自身の直感を信じたい」と語っていた武井さんは、エピソード6で「仲間たちとの絆」を再確認していたように見える。前半は、自身のルーツでもあるという田植えを全員で行い、中盤はヴィラで全員参加のバーベキューを楽しんだ。 参加者たちはそれぞれグループでの交流を楽しんでいるようにも見えたが「これってデート?」「楽しいがアピールには繋がらない」といった不満も漏らした。泥だらけになって転びながら田植えしたり、周囲を気にせず美味しそうにお肉を頬張ったりと、武井さんにとっては自身の素をさらけ出せる瞬間になったようだが、焦りもある男性メンバーからすると、もっと有意義に時間を使いたいという思いもあったのかもしれない。 今回は内科医・坂口隆志さんと元消防士・梅谷悠太郎さんがツーショットデートに呼ばれた。特に評価をされたのは坂口さんだ。ほとんどのデートが会話中心だったなかで、身体的にも距離が縮まりやすいフラワーバスデートを用意され、家族についてのエピソードを共有。武井さんが涙を見せる場面もあり、一気に評価が上がった。反面、口数が少ない梅谷さんとはデート中無言の時間が流れることも。プライベート花火という豪華すぎる環境も含め、梅谷さん自身が不安を感じてしまったのだ。 エピソード6では、バチェロレッテという旅の難しさ、恋愛の難しさを再確認せざるを得なかった。一人ひとりと語り合ったローズセレモニーでは、梅谷さんが武井さんとすれ違ってしまった……ように見えた。 「(花火デートは)本当の亜樹さんを知るためにラフに参加したが、友達としては発展しづらいかもと思った」という梅谷さんに武井さんも同意し、インタビューで「互いに友達だと理解し合っている」と語った。しかし、梅谷さんはインタビューで「どんどん好きにはなっていた。あのとき、友達感覚でデートに行っていなかったら」と、悔いを語ったのだ。 “友達”というワードを使って会話してしまったことで、認識に齟齬が生まれてしまったのかもしれない。直感で選択してきた武井さんと、言葉足らずな部分を自覚していた梅谷さんだったからこそ、この溝を埋めることはできなかった。 そして、小川さんと同じく“好き”を言葉にして表現していた飯野さんは、武井さんから「どこでそんなに私のこと好きになってくれたの?」という疑念を向けられてしまった。関係の発展において弱みを知ることを大切にしているという武井さんは、飯野さんの弱みを探り出すことができなかった。反面、飯野さんは、会話以上に「音楽という言語」を大切にしていることが伺えた。同じ言語で語り合えなかったがゆえに、飯野さんは旅を去ることになってしまったのだ。 残ったのは物理化学者・櫛田創さんと内科医・坂口隆志さん、経営者・北森聖士さんの3人となったが、坂口さんからは「武井さんに対して即答で好きと言えない」という怪しげな発言もあり、SNSでも物議を醸した。好きなだけでは上手くいかないのが恋愛であり、すべてをさらけ出せるとは限らないのがバチェロレッテの旅なのだが、同時に「気持ちがハッキリしていなくても、バチェロレッテが選べば残れる」のが、この旅でもあるのだ。 ・家族訪問のタイミングでの継続辞退、そして櫛田さんのグレーな“独白” エピソード8では、バチェロレッテシリーズ始まって以来の波乱も待っていた。なんと、経営者・北森聖士さんがこのタイミングでローズを辞退することになってしまったのだ。エピソードの序盤から「なぜ自分が残ったのかが分からなくて」と不安を漏らしていた北森さん。朗らかな家族との対面で武井さんの心を掴んでいたが、北森さん自身の不安は最後まで解消されなかったようだ。 武井さん自身、家族訪問の前に「私たちって“恋愛 恋愛”とはなってないじゃん」と北森さんに語りかけていたのだが、北森さんは2on1デートの際に、手紙のなかで武井さんに対して明確に“好きです”と伝えていた。ここまでツーショットデートの機会にも恵まれず、気持ちも伝わっておらずで、不安を感じてしまうのは致し方ない。 続く櫛田さん、坂口さんともに、家族訪問の内容自体はとても素晴らしいものだった。家族との関わりを知ることで、武井さんが男性たちの人間性を知るのには役立ったようだが、どうやら男性たちの気持ちは置き去りになってしまったようだ。坂口さんは自身のウィークポイントを伝えるために自身の過去の女癖に関しても言及してしまい、櫛田さんは「最後の一人となっても、すぐに恋人にはなれない」と話した。 SNSには「どうしてこうなってしまったのか」と言及、批判の声も上がったが、それでも旅は進む。北森さんの辞退により、ローズは坂口さんと櫛田さんに渡された。だけどこれは、バチェロレッテの旅なのだ。武井さんに好意を寄せる人とお別れをするのも、難解な条件を突きつけてくる人を残すのも、武井さんの自由ではある。しかし「運命の相手」を探すことの難しさに目を向けざるを得ないエピソードでもあった。 しかし武井さん自身は、旅のなかで関係を構築し終えられるとは思っていないと話しており、櫛田さんの申し出に対し、「彼を最後に残すなら彼のスピード感を受け入れる」とも語った。彼女にとっての「バチェロレッテ・ジャパン」は、自分を愛してくれる人を探す旅でもなければ、自身の条件に合う人を探す旅でもないのだろう。武井さんにとっての運命の相手は、彼女によってのみ選ばれる。そうすればどんな結果が待っていても、彼女自身は後悔せずに済むのかもしれない。
ミクニシオリ
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