低糖質、野菜増量メニューが人気 「健康」がキーワードに
「自炊したいけど時間がない」といった悩みを抱える人にとって、外食や冷凍食品は強い味方。しかし外食続きだと身体が心配、という顧客を狙って「低糖質」や「野菜増量」を打ち出したメニューや商品が最近増えています。ファミリーレストラン「ガスト」では「低糖質の麺メニュー」が予想を上回るヒットとなっているほか、「サブウェイ」ではサンドイッチの「パン抜き」というサラダが人気となるなど、「健康を意識した商品」がキーワードになりつつあるようです。
こんにゃくベースの糖質ゼロ麺
「糖質制限」は、ご飯やパンなどに含まれる糖質接種を抑えることで、生活習慣病予防などへの効果が期待されるとして、女性や中高年などで人気が高まっています。 ガストでは6月のメニュー改定で糖質を抑え、野菜をふんだんに取り入れた「低糖質(ロカボ)」メニューとして、「冷やしサラダタンタン麺」や「1日分の野菜のベジ塩タンメン」など4品の提供を投入したところ、「販売計画の150%強」を売り上げるヒットとなりました。「ベジ塩タンメン」などの麺類はこんにゃくをベースにした糖質0(ゼロ)麺を選ぶことができ、1食当たり10グラム前後に糖質量を抑えることができるといいます。 ガストを展開する「すかいらーく」では「予想を上回るニーズがあり、特に30代から50代の女性の人気が高い。また病気が心配というサラリーマン男性などにも好評のようだ」と話しています。9月からはメニューをさらに切り替え、人気商品の「特製本格辛口チゲ」の麺にも糖質ゼロ麺を取り入れたほか、以前好評だったサラダうどんにナスやカボチャを取り入れ、以前より野菜を約2倍にするなど健康メニューに力を入れています。
「パン抜き」のサンドイッチ
サンドイッチチェーン店「サブウェイ」では、サンドイッチの「パン抜き」と注文してサンドイッチの中味だけをサラダにするというスタイルが静かな人気になっています。 すべてのサンドイッチ商品で対応しており、例えば人気のローストビーフサンドイッチもパン抜きにすることでカロリーを半分以下に抑えることができます。また「パン抜き、野菜多めで」と頼めばレタスを最大2倍にまで増量することも可能。 実は1991年の日本創業当時からメニューとしてあったものの、知る人ぞ知る「裏メニュー的」存在でした。しかし、「カロリーブックなどで紹介されたことで、最近人気が高まっている」(同社)といい、糖質ダイエットに禁物なパンを避けるという直接的な理由のほか、「二つは食べられないが、一つをパンあり、一つはパン抜きで食べたい」といった声も少なくないといいます。