iDeCoとつみたてNISAを考えています。50代から始めて「2000万円」貯めるにはいくら投資したらいい?
老後のセカンドライフに備えて2000万円貯めたいと考えている人は少なくありません。投資はできるだけ若いうちにスタートさせたほうが運用期間が長くなるので、運用成果が期待しやすいといわれていますが、50代から始めて2000万円を貯めたいと考えているケースでは、いくら投資すればよいのでしょうか? iDeCoおよびつみたてNISAの概要とともに、運用成果のイメージを描きやすいように、利回りごとにいくら貯めればよいのか、解説していきます。 (注:利回りはあくまでも前提条件で、確定ではありません。)
老後資金の積立として人気のiDeCoとつみたてNISAの仕組みを知る
iDeCoやつみたてNISAで「積立をするとメリットがある」などの情報は知っているけれど、どのような仕組みなのかは分からないという相談を受けることがあります。それぞれ、どのような制度なのでしょうか? ~iDeCo~ iDeCoは、公的年金とは別の私的年金制度のひとつであり、加入は任意です。加入の申し込みや掛金の拠出、掛金の運用は自分で行わなければなりません。 掛金および運用益は原則60歳に到達した場合に私的年金として受給できますが、積立年数によって受け取れる年齢は違ってきます。なお、加入できるのは64歳まで(65歳未満)です。 iDeCoでは税制優遇があり、掛金は全額所得控除、運用時の運用益は非課税、給付を受けるときは年金として受給するときには公的年金等控除が受けられますし、一時金として受給するときには退職所得控除が受けられます。 ただし、掛金の上限額は職業によって違っています。 (1) 国民年金第1号被保険者(自営業者等):6万8000円/月 (2) 国民年金第2号被保険者(厚生年金保険の被保険者) ※確定給付型の年金および企業型DCに加入していない場合(公務員を除く):2万3000円/月 (3) 企業型DCのみに加入している場合:2万円/月 (4) 確定給付型の年金のみ、または確定給付型と企業型DCの両方に加入している場合:1万2000円/月 (5) 公務員:1万2000円/月 (6) 国民年金第3号被保険者(専業主婦(夫)等):2万3000円/月 (7) 国民年金任意加入被保険者:6万8000円/月 ※他の関連する積立の有無によって控除額があるため、上限額が異なるケースがあります。 ~つみたてNISA~ つみたてNISAとは運用益に税金がかからず資産形成が可能な制度であり、2023年までは年間40万円が非課税となり、非課税期間は20年です。対象年齢は18歳以上です。 2024年からは新NISAとなり、2つの枠があります。 つみたて投資枠は年間120万円まで投資可能。成長投資枠は年間240万円まで投資可能で、2つの枠を併用することができ、年間360万円まで投資することが可能です。 非課税保有期間は無期限で、非課税保有限度額は1800万円(うち成長投資枠は1200万円まで)となります。