オープン直後から予約困難との呼び声高い人気店! 参宮橋の隠れ家で楽しめる極上の「うなぎコース」とは?
串に刺してパリッと焼き上げるひれ焼きは、うざく仕立てて登場する。季節によって野菜は変わるが、この日はトマト、きゅうり、菊花を散らして、食欲をそそるとろりとした甘酢でまとめていた。
「うなぎと卵の食感をそろえたいんです」という、う巻きも絶品。ふんわりと蒸したうなぎを1尾まるごと卵で巻いているので、たっぷりのうなぎを味わうメニューだ。卵もうなぎもふわふわの食感がたまらない。
お酒に合わせたくなる! 食感の良い白焼き
たれを使わない白焼きには、この日は脂が多くのっている浜名湖産を使った。焼き上げるうちに、じわじわと身から染み出る自分の脂で揚がるようなイメージで焼けていく。
そこで皮は揚げた時と同じようにカリッ、バリッとワイルドな食感に。かぶりつけば、身はふんわり、しっとりというコントラストに驚かされる。
タレの香りに食欲が止まらない!
「参宮橋 あさや」のタレは、火入れをしない生醤油、旨みの濃い赤酒、本格みりんなど高級料亭でも使われる、自然な製法の伝統的な調味料だけを使っている。
黒糖と白ざらめをブレンドして甘みを加えているから、丸い甘みが広がる。くどさは微塵もなく、すっきりしてキレのあるタレはうなぎを存分に引き立てるのだ。
メインのうな重は2種類の焼き方を楽しめる!
主役のうな重は、関東風の蒸し焼きと関西風の地焼きの両方を楽しめる合盛り。蒸し焼きは身がふんわりとした食感で口どけがよい。一方地焼きは、皮目をパリッと仕上げ、軟らかい身や脂とのコントラストを味わえる。産地の違ううなぎを使っているので、その特徴も食べ比べられるのも楽しい。
「コースの最後なので、1種類では飽きるかもしれないなと思って、思い切って2種類を食べていただくことにしました」と荻原さんは笑う。最後まで手間を惜しまず、ゲストへのサービス精神にあふれているのだ。
「研究できることはすべてし尽くしたいんです」と話す荻原さん。文献をあさることもあれば、周囲の先輩料理人から知識を得ることも多いという。科学的な裏付けなども駆使し、常に今以上を目指す気迫がすごい。それでいて親しみやすく、謙虚な人柄も愛される理由だ。