巨人・戸郷翔征 イニングを重ねまくるエース/頼れるタフネス
涼しい顔で腕を振り続けるのが戸郷翔征だ。エースとして引っ張った前半戦はリーグ最多の17試合に先発して同最多タイの98奪三振をマークし、7勝5敗、防御率2.11。投球数が100球未満だったのは4試合のみ。最多投球数は134球と“持ち味”を発揮している。 【選手データ】戸郷翔征 プロフィール・通算成績・試合速報 4年連続4度目の出場となったオールスターでは他球団の選手たちとの交流を明かし、「『若いけどそんなに投げて大丈夫?』と、いろんな人に言われました」と苦笑いしながらも「僕はそれが持ち味。秀でたものはないですし、逆にそれがチームのためになれば一番。みんなは心配してくれるけど、全然大丈夫です」と胸を張った。豊富なスタミナは球界全体にも知れ渡っている。 チームトップの12勝(5敗)を挙げた昨季は170イニングを投げ、球数はリーグ最多の2715球、完投もリーグ最多タイの4試合で記録。自己最多149球など140球超が4度もあった。今季も前半戦までの投球回はDeNAの東克樹の117回に次いでリーグ2位の115回とフル回転。故障離脱もなく先発ローテを守り続けるタフさで、チームを支えている。 5月24日の阪神戦(甲子園)では自身初、史上89人目のノーヒットノーランを達成。「言葉では表せないぐらいのすごい感動もあり、今までやってきたことが間違いじゃなかったと思った」と達成感に浸った。鋼の右腕はこれからもエース道を歩む。 写真=BBM
週刊ベースボール