ライダーもお世話になってる「道の駅」! そもそもなんのために作られたのか?
ツーリング中の休息所…道の駅ってなんのために作られたの?
一般道をツーリングで走行中に、ちょっとした息抜きのスポットとして便利な「道の駅」。その土地ならではのグルメを堪能したり、おみやげを購入できるほか、温泉や足湯、ファミリーで楽しめるレジャー施設があるところも少なくありません。 【画像】全国各地に広がる「道の駅」の由来を画像で見る(10枚) 道の駅はいわば、一般道にある高速道路のサービスエリアのような役割をもった施設と言えます。バイクユーザーもお世話になっている「道の駅」は、そもそもどのような経緯で作られたのでしょうか。
道の駅の始まりは、1990年(平成2年)1月に広島でおこなわれた地域のシンポジウムにおいて、「鉄道と同じように道路にも駅があってもよいのではないか」と参加者が提案したことがきっかけとされています。 それまでは、24時間いつでも自由に利用できる施設といえば、高速道路のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)しかありませんでした。一般道にもレストランや売店などを併設したドライブインはありましたが、駐車するには施設を利用しなければならなかったようです。 そうした背景から、一般道でも無料で誰でも気軽に立ち寄れる休憩所が求められていました。また、その地域ごとの文化や特産物などを活用したサービスの提供や、地域の人々の情報交流や活性化をはかりたいという双方のニーズがマッチして、道の駅が誕生したというわけです。 そして1991年(平成3年)10月から、山口県、岐阜県、栃木県の12か所で社会実験がおこなわれました。その結果、地域の特産物のPRや、地域の活性化に効果がみられたことが多く報告されたのです。こうした経緯を経て、1993年(平成5年)4月に建設省(現在の国土交通省)が、全国103か所の休憩施設を第1号として登録したのが「道の駅」の始まりとなっています。 ちなみに、鉄道が通るわけはないのになぜ「道の駅」と呼ぶようになったのか。それは、主に江戸時代の街道沿いにあった宿場を「駅」と呼んでいたため、それにならって「道の駅」と名づけられたことが理由とされているようです。 なお道の駅の設置には、単純に休憩できるだけでなく、主に3つの条件が必要になります。まずひとつ目は、道路を利用する人が24時間利用できる「休憩機能」。ふたつ目は、地域と道路の情報を提供する「情報発信機能」。そして3つ目は、活力ある地域づくりを担う「地域連携機能」です。これらの条件がすべて満たされていれば、「道の駅」として登録できるようになる仕組みです。