原口元気が憧れた男は「ダントツで…」、今まで一番だと思っていた自身の前に現れた「ライバル」
「覚えてる。当時はYouTubeとかも発達してないから、『なんかすごい奴いるらしいよ』みたいなうわさ話から始まるわけ。初めて見た時にうまくてびっくりしたね」
「そこからだよね。ずっと俺の20歳とか、21、22、23歳くらいまで、ずっと俺の中に宇佐美という存在が頭の中にずっといた。ポジションもスタイルもほぼ同じだったし、世代別の代表で一緒になってもポジション争いになる。常に意識してた存在だった。完全なるライバル」
それまで一番だと思っていたが、自分より上かもしれないと思った選手がいた。
「もちろん負けたくなかったよ。本当に初めて自分よりうまいかもって思った。負けたくないから必死になれた。でも才能で言ったら、貴史の方が上にいるかもなって、客観的には思ってた」
ライバルが近くにいたことが成長につながったという。
「自分の中でどんどん火がつく材料になってたから、今思うと本当に貴重な存在かな」
プロフィル
原口 元気(はらぐち・げんき)
浦和レッズのジュニアユースから、2008年にトップ登録。ナビスコカップ・名古屋グランパス戦で公式戦デビュー。09年にプロ契約。14年にドイツ・ブンデスリーガのヘルタ・ベルリンに移籍。ハノーバー、ウニオン・ベルリンなどでプレーし、日本代表にも定着。代表通算74試合出場、11ゴール。24年9月に浦和レッズに復帰した。1991年生まれ、埼玉県出身。