再生なるか? 背水の斎藤佑樹 異例の一日2度ブルペン
■どう生き残るかを考えている 100パーセントのボールで精度を落とすよりも、80パーセントのボールで精度を高める―。狙いは理解できる。適度な荒れ球が効果をもたらすほどの球威がないことを自覚しているからこそ、今出せるポテンシャルで、どう生き残るのかを考えている。そこへの高い探求心が、彼を異例の一日、2度のブルペン入りに駆り立てたのかもしれない。 ブルペンでは、カット、シュートという変化球を交えていた。精度という点を再生の条件と考えるならば、打者に内角球を意識させるシュートをいかに使うかだろう。 元阪神のチーフスコアラーだった三宅博さんは、「大胆に攻めることでしょう。内角球を使うこと。野村克也さんが、監督時代に『ピッチャーの再生はシュート』とうるさく言っていたけれど、私は、そういう小技よりも、まず腕を思い切り振って打者に怖さを植えつけることだと思います」と、再生の鍵を内角球にあると見ている。 ■紅白戦では”二刀流”大谷と先発対決 次のクールの8日に行われる紅白戦では斉藤祐樹と“二刀流”大谷翔平という注目の2人が先発する予定。さすがに、この紅白戦での内容で、二軍に落とされることはないだろうが、栗山監督は、厳しいチーム内競争をキャンプのテーマに掲げている。背水の陣、プロ4年目の斎藤佑は、そこから結果というものを積み上げながら、まずチーム内競争を勝ち抜かねばならない。 (文責・本郷陽一/論スポ、アスリートジャーナル)