ミーよりユー! ビーズリーの〝推薦〟を受けた阪神・西勇輝が30日の先発へ
異例の円満会談-。28日のヤクルト戦(神宮)が雨天中止となり、先発予定だった西勇輝投手(33)は30日にまわることになった。ジェレミー・ビーズリー投手(28)は7月5日のDeNA戦(甲子園)まで飛ぶことになったが、助っ人右腕が西勇に先発の座を〝譲渡〟したことが判明。西勇は感謝しきりだった。 【写真】「ハロー♪」アメフトトレで汗を流す阪神のジェレミー・ビーズリー 神宮室内練習場での一角で〝緊急会談〟が行われていた。揉めている!? いや、そうじゃない。 「さっき話したんだけど…。ごめんな、と。ビーズリーはかわいそうやな。でも(岡田)監督が選んでくれたし、それを感じていくだけ」 西勇がちょっぴり申し訳なさそうに明かした。 23日のDeNA戦(甲子園)に続く、1週間で2度目の雨天中止。恵みの雨と喜んでばかりはいられない。この日先発予定だった西勇が30日にまわることになったが、その30日に登板予定だったビーズリーは2回連続で登板が流れることに…。6月15日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)から中19日で7月5日のDeNA戦(甲子園)に臨むことになった。 岡田監督は「『もう一回、うまいこと調整してくれ』って言うたけどな」と話しながら「ビーズリーも『西(勇)の方が今は調子いいから』って言っとったな」とニヤリ。外国人投手の場合、投球回などで出来高をつけるためマウンドを譲らないケースは多いが、ビーズリーはすんなりと西勇を〝推薦〟したという。珍しいパターンに「アイツ、お前…」と虎将も笑いが止まらない。 「ビーズリーの調整が(うまくいくか)不安。こんだけ飛んで…」と西勇もさすがに心配する。ビーズリーは今季5試合で3勝1敗、防御率1・78。西勇も今季10試合に先発して3勝3敗ながら防御率1・36。甲乙つけがたい成績だが譲歩された西勇は意気に感じた。 「僕は普通通りにやるだけ。ビーズリーは我慢して(鳴尾浜に)帰って調整してほしい」 今季5度目の雨天中止で丸く収まるのも、投手陣の絆が深いから。チーム最年長右腕は感謝を込めて、神宮の杜に立つ。(三木建次)