孫穎莎は「信じられないくらい強い」卓球女子が中国と激闘もその差に言及 早田ひな「私の3つ上くらいにいる」平野美宇「底力感じた」
卓球の世界選手権団体戦でパリ五輪出場を勝ち取った日本代表男子、女子の選手が26日、都内で帰国会見を行った。銀メダルに輝いた女子メンバーは早田ひな、平野美宇、張本美和、伊藤美誠、木原美悠が出席した。 【写真】試合中のアドバイスに質問集中 困り顔の美誠 笑いこらえる美宇&ひな 女子代表はあと一歩まで追い詰めた中国代表との差について言及。早田は2番手で勝利した東京五輪金・陳夢との試合について「今まで0勝7敗だったが、1勝できたのは、自分だけの力じゃなくて、今回は日本の応援が後押ししてくれて、中国をびびらせる雰囲気が出ていた。それが団体戦の良さ」と振り返った。続けて、「それは良かったが、団体戦でこんなに試合をするのは私自身も初めて。勝ちにはいっているが、勝つとは思ってなかった分、4番でいく心の準備の難しさ、孫穎莎選手に向かって行くのが遅かったなと思った」と反省した。 過去、男子の張本智和が中国選手に2勝したことに「張本選手が2点取ったのは本当にすごい。最後の壁を乗り越えるには、2人に勝つ、2つの準備をしていかないと勝てない」。4番手で完敗した相手エースで世界1位・孫穎莎について「今は可能性がゼロ。私の3つ上くらいにいる孫選手にどう近づくか。技術としてやることはすべてやらないといけない。その中で試合でどう出していくか、その状況で何が必要か。そういったものを含めて、試合の中でもいろいろやっていかないといけない」と語った。 3番手で世界2位・王芸迪に勝利した平野は「中国選手は勝たないといけないプレッシャーがあるので、私たちは向かって行く立場。3番で勝つことができたが、2-1でリードしたとき、負けているときもそこからの底力を特に孫穎莎選手に感じた」と感想。4番手からの連敗について、「実際に私が4番、5番で出たら勝てるかなと思ったらそうはいかないと思った。同じ緊張感でも勝てる努力をしていかないといけないと思う」と語った。最終決戦で陳夢に敗れた張本は「陳夢選手との戦いはメンタルは安定していたが、実力の差を感じて、これからは練習あるのみ。もっともっと励んでいけたら」と前を向いた。 リザーブ役で仲間をサポートした伊藤は「(試合中は)選手ひとりひとりが中国人選手を超えたんじゃないかとも思うほど強くて、やっぱりスン選手(世界1位の孫穎莎)だけは違って。いつも以上に気合い入っていて、スン選手の強さを引き出していた。スン選手と同い年だが信じられないくらい強くて、そういう選手と私自身もまた戦えたらと思いますし、学ぶことがたくさんあった」と振り返った。 一方で、中国選手の表情の変化に触れ、「今回は中国を圧倒できるくらいの応援力もあり、中国選手も初めて見る顔をしていた。本当にあと一歩かなと思います」と手応えも実感していた。