「新幹線」開業で客を呼び込め 北海道と東北がタッグで観光PR
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国土交通省と観光庁は、魅力ある観光地づくりと自治体間の連携を模索するために「北海道と東北の観光交流促進シンポジウム」を3月22日に東京・品川で開催した。 【写真】盛り上がりに欠ける? 北海道新幹線 テレビでは開業日に特番ラッシュ
昨年、訪日外国人観光客が年間2000万人に迫る勢いで増加。その勢いは止まらず、今年は昨年よりも多いペースで外国人が日本を訪れている。しかし、東北は東日本大震災で訪日外国人観光客が激減。その後は回復してきてはいるが、震災前の数字をようやく超えたに過ぎない。 東北だけが訪日外国人のインバウンドの恩恵を享受していないため、安倍晋三首相は2020年までに東北を訪れる外国人観光客の数を約3倍の150万人まで増やすと宣言した。
3月26日に新函館北斗駅まで延伸開業する「北海道新幹線」は、東北への観光客を増やす起爆剤と期待されている。しかし、新幹線が開業したからといって自然と観光客が増えるわけではない。 同シンポジウムでは、青森県選出議員の津島淳国土交通政務官が東北観光をPR。また、津軽海峡女子マグロ会の島康子さんと杉本夏子さんによる漫才のような軽妙なトークセッションや、じゃらんリサーチセンター長の沢登次彦さんによる最新の旅行動についての講演、北海道や東北で観光に従事している人たちによる北海道と東北の観光交流と地域活性化についてのパネルディスカッションが行われた。
特産品の出展会場では、秋田県の郷土料理「きりたんぽ」、「横手焼きそば」、山形県の郷土料理「芋煮」などが振る舞われた。きりたんぽや横手やきそば、芋煮はいまや全国的な知名度を誇る東北の郷土料理で、東京でも食べることができるようになったが、来場者は本場の味に大満足の様子だった。 そのほかにも北海道産のワイン、どぶろく特区第1号に認定された岩手県遠野市の「どぶろく」などの試飲会もあり、来場者は思い思いに北海道や東北の味を楽しんだ。会場のステージでは盛岡の「さんさ踊り」が披露されて、迫力のある踊りがシンポジウムに花を添えた。 (小川裕夫=フリーランスライター)