第９５期棋聖戦第３局、対局に臨む藤井聡太棋聖（日本将棋連盟提供）

　将棋の藤井聡太棋聖（２１）＝竜王・名人・王位・王座・棋王・王将との七冠＝が最年少永世称号の資格を得るか注目の第９５期棋聖戦５番勝負第３局は１日午前９時、名古屋市中区の「万松寺」で始まった。０勝２敗でかど番で先手の挑戦者・山崎隆之八段（４３）お互いに飛車先の歩を伸ばす得意の相掛かりを目指し、藤井棋聖も応じた。 ◆藤井聡太棋聖と山崎隆之八段、棋聖戦第3局の昼食【写真複数】 　後手の藤井棋聖が１４手目に飛車先の歩をぶつけて交換に成功すると、山崎八段は３、４、６、７筋の歩を一段上がって多方面からの攻めをにおわせる序盤。藤井棋聖が３８手目を考慮中に正午となり、昼食休憩に入った。時間よりやや早めに控室へ移動した藤井棋聖に対し、山崎八段は盤を２分ほど見詰めてから離席した。 　昼食は藤井棋聖が「肉うどん」、山崎八段は「名物ひつまぶし」を注文、両者ともドリンクはオーガニック・アイスルイボスティーを選んだ。持ち時間４時間（ストップウオッチ方式）のうち昼食休憩までの消費は藤井棋聖が１時間３０分、山崎八段は１時間１０分。本局は同日夕、決着の見込み。 　藤井棋聖はこのタイトルを２０２０年７月１６日に渡辺明棋聖から奪取して初戴冠。１７歳１１カ月で最年少タイトルホルダーとなった。今期防衛で通算５期獲得となり永世棋聖称号資格を得る。防衛がたとえ７月２３日の最終第５局までもつれてもその時点で２２歳０カ月で、中原誠十六世名人の２３歳１１カ月を更新し、最年少永世称号獲得となる。６月２０日の第９期叡王戦第５局で伊藤匠新叡王に敗れ七冠へと一歩後退したが、将棋界に新たな記録を刻もうとしている。