「私、死ぬんですか?」元NHKキャスターを襲った白血病、泣き崩れた宣告から2年のいま
退院後は月に一度、外来で抗がん剤点滴を1年4か月(最初の入院から丸2年)続け、この取材の前日が最終日だったという。
「食べる力は生きる力」だと実感
「今は完全寛解の状態。あと1か月内服薬を飲んで、抗がん剤も終わりです。治療が順調に進んだのは、しっかり食べ、体力をなるべく落とさずにいられたことが大きいと医師に言われました。入院中も病気や薬に負けないよう、必死で食べたんです。今回の闘病で改めて“食べる力は生きる力”だと実感しました」 小澤さんは告知を受けた数日後から、この経験が誰かの役に立てばとブログを始め、講演でも発信を続けている。 「ただ怖がるだけでなく、正しく知って正しく恐れる。いざというとき冷静に病気に向き合えるよう、私の経験を伝えていければと思います」 がんになった立場だからこそ、伝えたいことも。 「職場の方からの“待ってるよ”という言葉がうれしかったんです。おかげで前向きに治療に取り組めました。患者にとって目標を持つことはすごく大事で。周囲の方はぜひ、心配するだけではなく、帰れる場所をつくってあげてほしいですね」 取材・文/當間優子 小澤由実さん 元NHKキャスター。ラジオパーソナリティー。2022年4月に急性リンパ性白血病の告知を受け、約2年の治療を経て完全寛解。この経験を誰かの役に立てたいと闘病生活についてブログで発信を続けている。