UBS株価が急伸、16年ぶり高値-モルガンSが投資判断引き上げ
(ブルームバーグ): 8日の欧州株式市場で、スイスの銀行UBSグループの株価が2008年以来の高値に上昇。モルガン・スタンレーの投資判断引き上げが好感された。
モルガン・スタンレーのアナリスト、ジュリア・オーロラミオット氏は、ディールメーキングの回復がUBSの株価を向こう1年で25%余り押し上げると予想、投資判断を「イコールウエート」から「オーバーウエート」に引き上げた。
これを受けてUBSの株価は一時5.5%高となり、金融危機以降の最高値を付けた。
オーロラミオット氏はリポートで、「投資銀行とウェルスマネジメントがアウトパフォームする条件がそろっている」と指摘した。
UBSは昨年、競合だったクレディ・スイスを30億スイス・フラン(現在のレートで約5000億円)で買収することに合意。それ以降の株価上昇率はおよそ60%に上るが、モルガン・スタンレーは一段の上昇余地があるとみて、目標株価を33フランとした。この目標は、ブルームバーグが調査するアナリストのうちで最も高い部類に入る。
2024年と25年はUBSにとって「移行期」となるだろうが、UBSのウェルスマネジメント事業の成長と株主に対する将来的なリターンの見通しが楽観の理由だとオーロラミオット氏は説明し、「UBSのウェルスマネジメント事業は支持できる。欧州銀行業界では希少な、構造的な成長を見込める分野だ」と評価した。
原題:UBS Hits 16-Year High as Morgan Stanley Upgrades to Overweight(抜粋)
--取材協力:Kurt Schussler、Farah Elbahrawy.
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Allegra Catelli, Paul Jarvis