[多摩市]テニスコート人工芝のマイクロプラスチック流出対策を実施
東京都多摩市(14万8200人)は、テニスコートに使用されている人工芝から発生するマイクロプラスチックの流出対策を実施している。 マイクロプラスチックとは微細なプラスチックごみの総称で、直径が5㎜以下のものを指す。自然環境中に流出した場合すぐには分解されず、河川などを経て最終的に海へ流れ着く。海の環境を汚すだけでなく、海洋生物がこれら漂流ごみをエサと間違えて食べることで生態系への悪影響も及ぼすため、世界的な問題になっている。 同市のテニスコートで使用されているのはプラスチック製のショートパイル人工芝で、プレーヤーの移動や紫外線による劣化で表面部分が摩耗し、マイクロプラスチックが発生する。ショートパイル人工芝の流出抑制対策は全国的にも事例が少ないことから、市は、人工芝メーカー等と連携しながら取組みを進めている。 具体的には、残存人工芝の長さ測定によるマイクロプラスチック発生量の調査、排水溝や集水桝等へのフィルター設置や防球フェンスへの不織布設置による流出防止の実証実験などを実施。今後はさらに調査を進め、効果についての検証も行うとしている。 (月刊「ガバナンス」2024年2月号・DATA BANK 2024)
<株式会社ぎょうせい>