強い東京勢 女子は下北沢成徳と共栄学園、男子は駿台学園が決勝進出 春の高校バレー
ジャパネット杯「春の高校バレー」第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会は11日、東京体育館(東京と渋谷区)で男女の準決勝が行われ、都勢は男子の駿台学園、女子は下北沢成徳と共栄学園が決勝へと勝ち進んだ。女子の都勢対決は9年ぶり。男子の東亜学園は東福岡(福岡)にストレートで敗れた。決勝戦は12日に行われ、男子の駿台学園は東福岡に勝てば大会3連覇となる。 【写真】観戦に訪れた、共栄学園・秋本美空の母の大友愛さん ■共栄学園は19年ぶり決勝 共栄学園が前回覇者・就実(岡山)との死闘を制し、19年ぶりの決勝進出を決めた。 第1セットは序盤から秋本を軸に徐々に点差を広げて先取するが、第2セットは一転、就実の反撃に遭う。中盤に宇都木が3連続スパイクを見せるも、最後は5連続得点を許し、今大会初めてセットを落とす。 だが「叫んで緊張をほぐし、楽しむメンタル作りができた」(山下)と、その後は持ち味を発揮。第3セットは序盤の7連続得点で流れを呼び、25-21で取ると、第4セットも熾烈な打ち合いだったが最後はジュースを制し、優勝へ王手をかけた。 中村文哉監督は試合後、「データ班」が時間をかけて情報を収集しているといい、「春高を通して上手く機能している。本当に大きい」とベンチ外メンバーの貢献にも言及した。決勝へ向け、宇都木は「いい緊張で試合に臨めたら」と意気込んだ。(宮崎秀太) ■下北沢成徳は逆転で8年ぶりV大手 下北沢成徳が強豪・金蘭会(大阪)を破り、8年ぶりの優勝に王手をかけた。 第1セットは柳らが高身長を生かしたブロックを見せ、幸先よく先取する。 しかし、第2、3セットは全国高校総体王者の緩急をつけた多彩な攻撃や粘り強いレシーブに翻弄された。サーブやトスにほころびも生まれ、セットカウント1-2と逆転を許した。 「とにかく自分たちの力を出し切ろう」。イェーモンミャ主将の掛け声で、再びチームが一つになった。浦野の体を張った好レシーブなどでリードを守り、第4セットを取り返すと、最終セットは途中出場の2年・上村が上級生にも勝る力強いスパイクで相手を圧倒し、激闘を制した。 昨年は準優勝で涙をのんだイェーモンミャは「決勝は意地のぶつかり合い。目の前の1点を確実に取って優勝する」と意気込んだ。(塚脇亮太)