オッサンは美顔加工アプリ厳禁 若い世代は無加工の自分を晒すのが恥ずかしいという感覚 感じるある種の「依存性」
化粧の延長程度ならばいいが、ある種の「依存性」を感じる。しかも、いよいよ若い30代の男子までも、その感覚が当たり前となってきた。
若い世代とそのことについて軽い議論をしたこともある。だが昭和脳にはどうしても理解できない感覚がある。
私たちにとって、SNSはあくまで実生活のオマケのようなものなのだが、彼・彼女たちにとってはその比率が少し違うようだ。
私の感覚としては、美顔加工しても、それは仮面やカツラをかぶっているようなものなので、実生活にとって大したメリットがないと思ってしまう。
だが、実生活とSNSの価値観の比率が変わってしまったと仮定すると、確かに美顔していないのは「由々しき問題」だろう。
余談だが、私は「ヅラ」には反対派だ。理由は自分の体に対して正直でいないと、自分そのものを見失ってしまう気がするからだ。
しかし、その正直さは、ネット空間においては無意味なのかもしれない。
■大鶴義丹(おおつる・ぎたん) 1968年4月24日生まれ、東京都出身。俳優、小説家、映画監督。88年、映画「首都高速トライアル」で俳優デビュー。90年には「スプラッシュ」で第14回すばる文学賞を受賞し小説家デビュー。NHK・Eテレ「ワルイコあつまれ」セミレギュラー。
7月7日まで、東京・俳優座劇場で上演中の「帰って来た蛍~永遠の言の葉~」に出演。7月19~21日には東京・浅草公会堂で上演の松井誠PRODUCE公演「月夜の一文銭」に出演。