5速MT搭載! トヨタの「“最新型”AE86」がスゴい! 旧車「パンダトレノ」デザインに“画期的”ユニット搭載! 超カッコいい「魔改造ハチロク」どんなモデル?
スゴいエンジンを搭載した「AE86 G16E Concept」とは?
現在トヨタのスポーツカーとしてラインナップされる「GR86」の元祖となるのが、1983年にデビューした「カローラレビン/スプリンタートレノ」です。 同車の型式が「AE86」であることから「ハチロク」といった愛称を持ち、1990年代後半にブームとなった「頭文字D(イニシャルD)」の主人公が乗っていたクルマとしても知られています。 【画像】超カッコいい! これが「スゴいAE86」です! 画像を見る(30枚以上)
とくに、白いボディに黒いラインをあしらったモデルは「パンダトレノ」と呼ばれて親しまれており、2023年にはAE86誕生40周年を記念し、現行GR86で当時の白黒カラーを再現した特別仕様車が登場するなど、今なお人気を誇っています。 そんなAE86ですが、当時のボディに画期的なユニットを搭載する「AE86 G16E Concept」というコンセプトモデルが2024年7月に開催された「FUJI 86/BRZ STYLE 2024」で披露され、話題となりました。 さらに、「KINTOビンテージ」ではレンタカーとして期間限定で借りることも可能だったのですが(すでに受付終了)、AE86 G16E Conceptとはどのようなモデルなのでしょうか。 AE86 G16E Conceptは、長く安心してAE86に乗り続けて欲しいという想いから開発されたコンセプトモデルで、中身を最新のエンジンに換装するというカスタマイズをおこなっています。 「スプリンタートレノ」をベースとし、標準で搭載される当時の1.6リッター直列4気筒「4A-GE型(4A-G)」ツインカムエンジンではなく、トヨタ「GRヤリス」や「GRカローラ」に採用される最新の1.6リッター直列3気筒DOHCエンジン「G16E型」を搭載しているのが最大の特徴。 ただし、GRヤリスなどのG16E型はターボが備わる「G16E-GTS」ですが、AE86 G16E ConceptではNA(自然吸気)化したほか、ハイレスポンス仕様へとチューニングを変更。最高出力84kW/7000rpm・最大トルク160Nm/3200rpmを実現しました。 NAとした理由についてトヨタの関係者は、「長く安心して乗り続けるために、軽くてコンパクトなG16EをあえてNAにすることで、車体の変更をせずに換装できる」と説明。 さらに、エンジン本体だけでなくECUやセンサー、ワイヤーハーネスも新しくすることで故障リスクの低減につながるほか、燃費・排ガスなどの面でも環境に配慮することが可能としています。 また、ハチロクらしさというところで前後重量バランスも考慮したといいます。 このほかトランスミッションは、純正の5速MTに専用アタッチメントを取り付けてエンジン換装に対応させ、OS技研製のクラッチやデフを装着。 足回りはコシミズモータースポーツオリジナルのサスペンションやエンドレス製ブレーキを採用し、操縦性能も向上させました。 外観は、純正に近い状態を保っていますが、白黒2トーンの“パンダカラー”に、フロントにはインパルス製リップスポイラーやサイドスカートを装着。 ウェッズブランドの「レーシングフォージ」14インチアルミホイールを装着するなど、当時を彷彿とさせるようなカスタマイズです。 なお、ボディサイドには「G16Eエンジン装着車(実験用)」というデカールが施され、リアゲートの右側に配されたデカールも「GTV TWIN CAM G16E」となるなど、G16E型ユニットを搭載した特別なモデルであることをアピールしています。 内装も純正を活かしつつ、BRIDE製シートやNARDIステアリングを装着した、“定番カスタム”が施されました。 ※ ※ ※ 前出のトヨタ関係者は次のようにいいます。 「カーボンニュートラルを進めるにあたり、保有者(すでにクルマを持っている人)に対しても愛車好きならではの進め方があるということで、水素のハチロクを開発していました。 そのときに出たのが、4A-Gにこだわらず、とにかく長く乗り続けられるようにということで、水素以外の選択肢を検討するというところからこの企画を始めました。 最終的には水素エンジンを搭載し、スーパー耐久に挑むGRカローラのように、さまざまな燃料に対応できればと考えています」
くるまのニュース編集部