電線泥棒が「電柱から切断」SNSで話題 インフラに影響…「窃盗罪」だけで済むのか 他に考えられる罪は
●電力会社と漁業関係者への損害賠償責任も
――民事の損害賠償責任は考えられるでしょうか もちろん、犯人は、刑事責任に加えて、民事の損害賠償責任、つまり、金銭的な責任も負います。 まず、電線を管理し、電気事業を営んでいる電力会社に対しては、電線の交換費用や停電による損失などについて賠償責任を負うことになるでしょう。 また、今回の事件では、現場が漁業を営む場所であったこともあり、漁業関係者に漁獲物の損失、漁船の操業への支障等の業務への損失が生じていたのであれば、その賠償責任を負う可能性もあるでしょう。 【取材協力弁護士】 西山 晴基(にしやま・はるき)弁護士 東京地検を退官後、レイ法律事務所に入所。検察官として、東京地検・さいたま地検・福岡地検といった大規模検察庁において、殺人・強盗致死・恐喝等の強行犯事件、強制性交等致死、強制わいせつ致傷、児童福祉法違反、公然わいせつ、盗撮、児童買春等の性犯罪事件、詐欺、業務上横領、特別背任等の経済犯罪事件、脱税事件等数多く経験し、捜査機関や刑事裁判官の考え方を熟知。現在は、弁護士として、刑事分野、芸能・エンターテインメント分野の案件を専門に数多くの事件を扱う。 事務所名 :レイ法律事務所 事務所URL:http://rei-law.com/