シリア各地で衝突、多数死亡 前政権関係者や少数派が反発
【イスタンブール時事】在英のシリア人権監視団などによると、シリア北西部タルトス県で25日、アサド旧政権下の元司法当局者を追跡していた治安部隊が武装集団と衝突し、治安要員14人を含む17人が死亡した。 中部ハマでも治安部隊が何者かに襲撃され1人が死亡。中部ホムスでは、アサド前大統領と同じ少数派イスラム教アラウィ派の住民らの抗議デモで死傷者が出た。 アラウィ派が多いタルトス県では、旧政権で軍事司法部門を担当していた元当局者の拘束を試みた際、その親族らが治安部隊を襲撃した。元当局者は判事として、「恣意(しい)的な死刑判決を下していた」(人権監視団)とされる。 AFP通信によれば、アラウィ派住民の抗議デモは北部アレッポで同派の廟(びょう)が襲撃されたとする動画がSNSで拡散したことがきっかけで発生。暫定政府は「古い動画」と主張したものの、同じくアラウィ派が多い北西部ラタキアなどでも数千人がデモを繰り広げた。アラウィ派による抗議行動としては旧政権崩壊後で最大規模だという。