定年退職後は「生活費」が足りるか心配…。老後の資産形成はいつから始めるのが「正解」ですか?
金融庁が提出した報告書において「老後は2000万円の貯蓄が必要だ」という試算から、以前話題となった老後2000万円問題。この問題をきっかけに、老後の資金が足りるのかを不安に感じている人も多いのではないでしょうか。 そこで、本記事では「一般的にいつぐらいから老後資金の準備を進めているのか」「老後の生活費をどれくらい貯めるのか」について解説します。老後の生活費に不安を感じている方は、参考にしてください。
定年後の生活費に不安を感じている人の割合は?
老後資金に不安を感じている人の割合は、どれくらいいるのかを見ていきましょう。株式会社ライボが運営するJob総研により実施された「2022年 定年退職に関する調査」によると、表1のような結果となりました。 表1
※株式会社ライボ「2022年 定年退職に関する調査」より筆者作成 老後に不安を感じている人の割合は全体の75.6%を占めており、不安を感じていない人の割合24.4%の約3倍も多い数字となっています。また不安を感じていない人の割合の中でも「全く不安ではない」と感じている人は4.2%と、最も割合が低く、老後に安心感を覚えている人は多くないことが分かります。
多くの人はいつから老後資金の準備を進めているの?
同調査によると、老後資金の準備を始めている人の割合を年齢別に見た結果、以下のようになっています。 ●20代 42.3% ●30代 68.8% ●40代 66.3% ●50代 59.6% 30代から老後の資産形成を始める人が多く、長期運用をすることで、資産を積み上げていこうとする人が多いことが想定されます。20代でも約半数が老後資金の貯蓄を始めており、早めに準備をしておこうと考えている人の多いことが分かります。 一方、50代で老後の準備を始めた人も59.6%おり、定年が見えてきた時点で、老後資金の準備に取り掛かろうと思っている人も一定数いることが分かるでしょう。
老後資金を貯めている人はどれくらい貯めるの?
最後に、老後資金を貯めている人はどれくらい貯める予定なのかを見ていきましょう。同調査の「定年後の個人資産予定額」の上位5位までを参考に見ていきます。 表2