名産のカキ料理店が営業再開「少しずつ前を向いて、お店をオープンする」静岡の企業が支援した理由とは
穴水町を代表する特産品でいま、出荷の最盛期を迎えている「能登かき」 能登半島地震で被害を受けたカキ生産者が営む料理店が、21日に再開しました。 【写真を見る】名産のカキ料理店が営業再開「少しずつ前を向いて、お店をオープンする」静岡の企業が支援した理由とは 穴水町中居にあるカキ料理店「Coasttable(コーストテーブル)」 2014年に東京から移住し牡蠣の生産者となった齋藤義巳さんが、穏やかな海を眺めながら地元穴水産の新鮮なカキを大勢の人に食べて貰いたいと8年前に妻の祥江さんとオープンした料理店です 地震でカキの養殖を行っているイカダ1台が損傷したほか、店舗も被害を受けしばらくは店の再開を考えることすら出来なかったと話します。 齋藤義巳さん「震災当初は、どうなってしまうんだろう?って気持ちが先に来て、お店の再開は考えられなかったけど、やっていく内に、何か前に進まなきゃと。自分は牡蠣の出荷を先にはじめたんですけど、いつになるか、お客さんがまた来てくれて笑顔で牡蠣を食べてくれる姿をいつ見れるんだろうなと。やっと片付けも落ち着いて準備が整ったんで、少しずつ前を向いて、お店をオープンしていこうと思いました」 店を切り盛りするのは妻の祥江さんです。およそ80日ぶりとなる再開に「牡蠣の旬の時期に間に合った事が嬉しく思っています。場所的にも穴水の奥の方にありますし、道もまだ良くないので、どんだけ来てくれるか心配はあります」と喜びと不安を抱きます。 祥江さんがある食材を見せてくれました。 ■“食材”は静岡県の企業が支援…理由にあった“恩返し”とは 妻の祥江さん「これはホホホタケというハナビラタケ、キノコです」 ハナビラタケは標高1000メートル以上の高山で自生し、幻のキノコとも呼ばれています。今回、静岡県でハナビラタケを栽培する大井川電機製作所から無償で提供されました。 静岡県島田市にある大井川電機製作所は2022年の台風で川が氾濫し大きな被害を受けました。義巳さんは当時、生まれ故郷でもある島田市を応援しようとハナビラタケを購入し店のメニューに加えたのが縁でした。祥江さんは「今回は地震の被害がありましてそのハナビラタケを沢山ご支援頂きました」と説明します。